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2018

日本代表OB×現役ポジションリーダー対談〜DF編〜

昨日に続きまして、DF編を掲載致します。

尚、インタビュアーは高西理紗子(4年・MG)が務めさせて頂きます。

写真左より

石関航平(4年・DFリーダー)、谷嶋悠大(2015年卒・DF)、

服部俊介(2015年卒・G)、西谷光平(4年・Gリーダー)です。



—    講演会お疲れ様でした。続きまして対談、宜しくお願い致します。

まずお伺いしますが、同じポジションのお二人同士、面識はありますか?


服部:Gはありますね。練習試合などで。

谷嶋:DFはないですね…

服部:合同練習の時、ペアを組んでこういうことを意識したいという宣言タイム と、練習後、振り返りタイムがあるんです。そこで知らない人だとあれなので..ぼんちゃん(西谷)とやります。

石関:シャイな人には地獄ですね。

谷嶋:僕はスタッフさんとでした。



—    Gのお二人は出会いは覚えてますか?


西谷:すごい人がいるって聞いてて…

服部:なんかきたって感じでしょ。

石関:実は自分もラグビーやってて、当時谷嶋さんの事は知りませんでしたが、谷嶋さんが桐蔭ラグビーで花園優勝してて動画とか見てたんです。

谷嶋:僕は石関君がDFリーダーってのは知ってました。ホームページの幹部紹介とか、現役の時は「誰が読むんだ」って思ってましたが、一応読むよね。(笑)

服部:うん、チェックする。



—    それぞれのポジションついたきっかけはなんですか?


西谷:僕は昔から遊びでサッカーをしてる時からキーパーをずっとやってて。人のキック止めるの好きで自分からやってました。ラクロスやるならゴーリーって思って入りました。

服部:当時の学生コーチに「ゴーリーやってみ」って言われて一回やってみて、もうそのまま。最初はATを目指してたんですが…。

石関:僕は、サマーはMFとして出てました。でもラグビーやってたせいか、DFのプッシュとかうまくいって。逆にクロスワークついてこなくて..。その後成り行きでロングに。

谷嶋:3年までMFやってて。クロスワークついてこないと気付いたのが3年の終わりでした。

服部:周りは気づいてたよ。(笑)あとショートなのに凄い止めるなって。

谷嶋:騙されてたんです。フルフィールドミディーで出ろとか言われて、気づいたらDFやってました。

—    4年生になる時にロングに転向したんですか?

谷嶋:誰かロングになるって時に、俺がロングになった方が勝ち上がれるってなりました。あと4年生になって持ち始めて活躍したら面白いかなって。

服部:ロングになってどうかなって思ったけど、あんまり変わらなかったよね。

谷嶋:うん。そしてロングの方がしっくり来た。MFと比べて、ずっとグラウンドにいて、ゲームを味わえるのが面白かったですね。



—    今の早稲田のDF/Gの特徴や足りないところはどこだと思いますか?スカウティングにならない程度に…


服部:Gに関して言うとセーブ力はすごいある。代表の時もめちゃめちゃ止めるなって言われてたよ。パスもうまい。ここぞで止めれる選手になれれば、早稲田だけじゃなくて活躍できると思う。勝負強さをGが出せると試合の流れが変わるしね。セーブ率が全てじゃなくて、セーブ率が悪くたって、最後止めるできところで2、3シュートを止められる方がいいって僕は思います。

谷嶋:直接たくさん対戦するわけじゃないからあまりわからないけど、イメージはフルフィールドで攻めてくること。俺らの時より攻撃力あるな。今と比べて思うのは学生の時の方がシュート打てたこと。だから今のうちに。(笑)

服部:オフェンス能力あるとすごく良いね。OFが決めるときとまた違って。

谷嶋:ショートと比べて勢いあるわけじゃないけど、惹きつけられる。

—    それ聞いてどうですか?

西谷:俺もいつかオフェンスチャンスがあるんじゃないかって狙ってます…

服部:俺一回だけあるよ、10マンの時に。

石関:今年はフルフィールドをすごく意識してるので、イメージがついてるのは成果が出ているということで、すごく嬉しいですね。



—    OBのお二人、世界で戦ってみて感じた日本DF/Gの強み/弱みがあればお願いします。


谷嶋:強みは運動量。W杯はベンチ入りが22人で少ない(※日本では26人)のですが、例えばスコットランド戦の時、4Qになってくると日本人の方が走れてるんです。走り勝ってる感覚。逆に走れないと勝てない。これはどのポジションに関してもです。

服部:W杯だと6、7連戦になるから、体力が大事。Gから見てても日本の選手で、足が止まっててやばいと思ったことはありませんでした。パワーはやはり劣る?

谷嶋:押されてる感じが重い。でもそれも慣れで、だんだんそれが普通って感覚になってきます。

服部:今年は海外遠征行くと思うけど、外人ってシュートに出てくるタイミングも違うから事前に動画とか見て想定しておくのも良い。見過ぎも良くないけど、どんなシュートくるのか想定しながらやるのは絶好のチャンスだと思います。



—    海外遠征(9月中旬)のその後への活かし方のアドバイスはありますか?


服部:Gに関しては、海外選手はシュートが早いから練習になる。逆に日本人独特の間もあるけどね。いろんなシュートを受ける経験があると幅が広がる。あとちょっと気が抜けた間にすごい遠くから撃ってくるから、日本で気が抜けることがなくなる。

谷嶋:1on1って言う局面で見ると、日本人と違う。海外の方が体当ててきて守りやすい。サイズもみんながみんなデカイってわけじゃないけど、そんなでかくなくても重い。あとは高めで当たって、ずらしてこなかったり。日本でやるとずらしてくるけどね。でもだからって小さく守るともったいないから、勇気を出して出て、出た先でどうするかが大事だね。


西谷:日本人のシュートはフォームでわかりやすいって聞いたことがあります。海外選手はなんでわかりにくいんでしょう?

服部:クロスが隠れたフォームで打ってくるかな。すごいクロスを引いて、出どころがわからない中で打つ。速度があるからで、出どころが早くても良いところで決まるんだろうね。オーストラリアのチームと仲良くて、拙い英語でよく話したんだけど、ランシューが多いのだと。外から打つと、外人のGは大きいので止めやすいから、日本人は危ないところで打ってこないって言ってました。


石関:学生のロングと社会人のロングの、単純な技術以外での差ってありますか? 社会人になってからこう言うところ意識し始めたとか。

谷嶋:コミュニケーションは多いし、的確だよね。マンツーの受け渡しの時とか。今は楽に守るって前提があったり、全体的に余裕があったりするから話せるのかも。社会人チームは練習回数が少ないからこそ話さないといけないってのもあると思います。

石関:谷嶋さんがトイメンだと怖いって早稲田のOF陣も言ってるのですが、どういう風に怖さを出してますか?ボールを奪うために意識してることってありますか?

谷嶋:1on1で言うと、まず相手を片手にすることを意識してます。落とすことよりまずは相手の自由を奪う。W杯とかクリースが戦場で。クリース内で相手に良いポジションとらせないようにします。あとはシュート決まったとしても、恐怖心を植え付けさせて、次のシュートの時怖くさせるとか。

石関:なるほど。あとGとロングの連携が最近…(西谷を見ながら)

服部:嶋田さん(監督・元G)とかにも言われると思うけど、常にしゃべる

こと。昔は一辺倒の会話だったけど、最近はもっと具体的になった気がします。

谷嶋:逆にどういうところで社会人の連携を感じる?

石関:自分たちの場合、「高さ無いよ」。以上。とか…発展性がなくて。

服部:自分もそこまでちゃんと喋ってる感じはないです。でも意味があるかないかは別として、常にGがなんか言ってくれている、安心感はあるのかな?わかってるんだろうな、と思いながら言ってる。(笑)あとはW杯の時とか、ロングの方から「もっとボールの位置言って」とか言われて、言ってました。

谷嶋:うん、「わかってるわ」って時もあるけど。(笑)

服部:ボールの位置とかね。

谷嶋:言い方だよね。これ言う必要あるのかな?っていうのは迷わなくて言っていいと思う。

西谷:シュートが来るかもって時こそ、自分のセーブに集中してより声が出なくなってしまいます。

服部:いや、わかるよ。僕もホット飛んで欲しいとかあったら言うけど、そういう時は何も言ってないと思う。



—    学生とやって刺激はありますか?


谷嶋:早稲田とやって感じるのは運動量のすごさですね。社会人にとっては確実に脅威になると思う。

服部:社会人はメリハリあるからね。うまくサボったり。

石関:社会人はごまかし方がうまいなと思います。全部が全部正直にプレイしてると後手に回るところがあるから、メリハリでうまいDFがしたくて。今早稲田もそういうごまかしをやろうとしてるけど、ごまかしとサボりって紙一重で難しくて…学生のうちにどうしようかなって。

服部:代表でも、そこ行かなくていいだろうみたいなところあるもん。

石関:代表のDFって、どういうところで相手のボールを奪って攻撃につなげようっていうのはあったんですか?フォーカスとか。

谷嶋:共有してたのは、相手のプレイスピードが上がる時はボールを奪うチャンスだってこと。ピンチでもあるけどね。守るのが全てじゃなくてどうやってボールを奪うかだね。

服部:「守る」中の「奪う」より、「奪う」中でどう守るか。例えば、相手にシュート打たせたら、その瞬間ボールはニュートラルになるから奪うチャンス。奪うための守り方じゃなくて奪い方を考える。スパイダーで中入らせたら、後ろには下がりにくい。相手にとってのチャンスってわかってるから、こちらにしても奪うチャンス。そこが勝負。

谷嶋:ラクロスってOFが有利なんだって前提でやってました。

服部:3年かけて完成させたスタイルかな。

—    学生の時って基本的に1年単位の目標ですが、それに対して代表の3年っってどういう感覚なんですか?

服部:代表の活動でもオーストラリア遠征や国際親善試合とか小さい目標もあるから3年って感じではなかったですね。短いスパンで目標を設定してました。


西谷:後輩のGが聞いてほしいって言ってたことなのですが。点取られた後の切り替えはどうしてますか?

服部:谷嶋は失点した時、どう?

谷嶋:俺にとっては、失点はただの結果。俺の中で意識したいことができてた中での失点なら、やり方を変える。もし意識できなかったら… まあ意識するだけなんだけど(笑)

服部:僕は2年生でAチーム入れてもらって、初めての試合が慶應との開幕戦で負けてしまったのを覚えてます。でも全く同じシチュエーションの同じシュートってほとんどないから、忘れて次どうするか。そう思ったら3年生くらいの時から失点があまり気にならなくなった。失点よりは、やるべきところができてるかできてないか。気にしないで、次来るシュートを止めるだけ。でも試合終わってたくさん入っちゃった時は、ラクロスっていっぱい点入るスポーツだからなぁって(笑)

谷嶋:でも試合前にやるべきことを整理できてないとそんな冷静になれないよね。

石関:スパイダーを詳しく教えてもらいたいです… 

(以下具体的な戦略説明続く…)

服部:クオーターごとでやることは決めてる。昔のスパイダーとも変わってるね。

石関:試合状況的に、いつ使うんですか?奪いたい時?

服部:本当に奪いたい時はマンツーかな、マンツーの方がボールは捕まえられるから。でも目線を常に変え続けるようにしてるね、同じDFやり続けてたらやられるから。特に、例えばW杯だったらプエルトリコ、イスラエルとかのきわどい相手はね。マンツーとスパイダーを用意しておいて、はまる方を使う。昔と比べて最近はDFデオフェンス機会をいっぱい作るとか、トレンドもあるよね。


—    後藤組の活動はあと4ヶ月弱となりますが、応援の一言をお願い致します

服部:このチームでやるのもあと少しだから、楽しんでほしいと思います。楽しかったと思える4年間を。良いGが育ってると思うので、伝統を引き継いで行ってください!

谷嶋:4年生がここからどれだけ上手くなるかっていうのがチームの成長のキーだと思います。今年は早慶戦で慶應圧倒してたし、学生の中ではダントツで優勝してもらって...全日で試合したいですね。頑張って下さい!


ー ありがとうございました。


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