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2018

~巧より強たれ~『13』森松達



20171111日。





忘れもしないあの日。





2017リーグ戦で唯一得点出来なかったあの試合。





申し訳なさと悔しさと寂しさとで、



泣いている先輩たちを見ていられなかった。





あんなに練習したのに。



こんなに良いチームなのに。



こんなところで終わるはずじゃなかったのに。





秋山さんを胴上げして、田口さんを嬉し泣きさせることはできなかった。







“客観”的に見て早稲田ラクロスでの活動は“見合わない”。



四時起き。



ハードな練習。



壁当て、ウェイト。



節制。



部員との衝突。






入部時に予想していたよりもきつく、単調な毎日。





どれだけやっても勝つ保証などない。







でも俺たちは自分の意志で選んだ。




本気で日本一を目指すことを。





選んだからには大学生活を懸けなくてはならない。




中途半端では嘘っぱちだ。





ニーチェは言った。


「愛せない場合は通り過ぎよ」と。




逆に愛しているならとことん向き合うべきだ。



苦難でさえも生きる理由になるから。





俺は、俺たちは、ラクロスが、この“仲間”が、好きだ。





どんな屁理屈を並べようと、みんな心の奥底では好きなはずだ。






結局、意味付けをするのは自分。



どれほどの価値があるか。決めるのは自分。





特別な仲間、特別な組織、特別な時間、特別な背番号。





どれほど特別な意味を持つかなんて、俺たちにしかわからない。





日本一。学生日本一ではない、真の日本一。





このGiant Killingを達成すれば日本ラクロスの歴史は大きな転換点を迎えるだろう。





でも俺たちにとって、日本一を特別にしているのはそんな理由ではない。







仲間と共に日本一を目指す。



そう決めたみんなの熱い“意志”が特別にしているのだ。





日本一を本気で目指せる環境がどれだけあるだろう。



この環境に感謝しよう。





そして何より、



この“仲間”を強烈に意識しよう。



It’s all about us.



早稲田ラクロスとして共に日本一を目指す俺たちは、特別な関係で繋がれている。





早稲田ラクロスは特別な組織だ。



今までの苦労があれば尚更だ。





巧より強たれ。





相手にどれだけの技術や実績があっても関係ない。





一回勝てば良い。勝った方が強いのだから。







明日も1216日も今まで通り“攻”めるだけ。





スタンドの熱い応援、スタッフの支えがあるから、力を出し切れる。





俺たち“日本一OF”は、信頼する“D-guys”が奪ったボールで、



泥臭くかつ華麗にゴールネットを揺らす。





それだけに集中する。





ただただ全員が、やるべきことを機嫌よく。







証明しよう。





日本一は俺たちがふさわしい。





信じよう。





俺たちが一番だ。






MF(#13)森松 達


WRITER:森松達
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