この部活に入った理由。
入部に際して面接があったら落とされるような理由しかない。
高校まで厳しい環境で部活をやっていた自分はこの部活を舐めていた。
もちろん隣のグランドで練習をしている野球部に入る選択肢だってあった。
でも大学に入ってまできついことをしたくないと逃げた。
この部活も朝は早くて、寝坊したら罰金罰走で、、、きついみたいな話もあるが、
正直寝坊や遅刻をしないなんて当たり前でこの部活がきついと感じたことはない。(お金の面では多々ある)
入部して最初の学年の選考練習は3番目だか4番目、まぁ当たり前だと思っていた。
自分は入る前から練習以外でラクロスに時間を費やさないと決めていた。
しかし、この学年は練習熱心な奴が多い。
なんでこんなに練習するのか、みんなそんなに暇なのか?と疑ったこともあった。
実際暇な奴も多そうだが、努力は嘘をつかない。
徐々に序列は下がっていく。
でもそんなことも自分ではわかっていた。
それでいいと思っていたから。
ただ、これまでみんなに「練習してればAチームなのに」と言われてきて、
そんな言葉にいつからか少し悔しいという感情を抱き始めた。
それは3年の夏頃だったと思う。
その頃自分をラクロスに向かわせたもう一つの理由がある。
それはみんなご存知彼女の存在だ。
下級生の頃から主力として活躍し、力強く、楽しそうにリーグ戦でプレーする姿に羨ましさを感じた。
そして昨年、Bの全日に応援に来てくれた時、
試合終わりに写真を撮った時、来年は絶対早慶戦の試合終わりに写真を撮ると決意した。
そして迎えた最終年。
ポジションも変え、Aチームでシーズンをスタートした。
しかしコロナの影響により、1番の目標としていた早慶戦は中止に。
完全に目標を見失い、モチベーションもなく、練習再開後もすぐに怪我をした。
正直このまま引退してもいいとも思った。
それでもこの場所に戻ってきた。
最後までやり切ろうと約束したから。
引退まで多くても3試合。
恐れる事なく、一人ひとりが自らの役割を全うし、最後まで闘おう。
真
AT #29 蒲生慎太郎