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2020

〜巧より強たれ〜『「心の強い」チーム』丸田敦司


最弱世代。




新人戦で一度も勝てなかった俺らは周囲からこう思われていたと思う。




練習外では賑やかなのに練習になると静かになる。




オンオフの切り替えができない。




ここ一番のところで力が発揮できない。




そんな代のキャプテンとして自分はこの4年間でどれだけチームを変えられただろうか。




あの時勝てなかった原因は一つではないけれど、




間違いなく自分たちの心の弱さ、甘さが一番の要因だったはずだ。




心が弱いから目標のために何かを犠牲にする覚悟ができない。




心が弱いからここ一番での詰めが甘くなる。




心が弱いから目の前の現実から目を背ける。




自分たちの心の弱さに気付きながらそれに対して向き合わない人が多かった。







だからこそ、今年の学年ミーティングでスローガンとし「真」が決まったとき、




自分たちが一年をかけて体現する言葉はこれしかないと思った。




「真の日本一になるために、




全部員が、自分自身、部員、チーム、ラクロスに対して




真摯に真面目に真剣に向き合う。」




4年生はこの一年間どれだけ自分自身、部員、チーム、ラクロスに対して向き合えただろうか。

 





こうして始まった最後の一年だったが、




今年はコロナウイルスの影響で例年と違うことが多くあった。




六大戦はなくなり、約3か月の練習自粛、早慶戦もなくなり、




夏合宿もなく、リーグ戦も特別大会という名前に変わり、多くても4試合のみ。




全学、全日は7月の時点で開催しないことが決定していた。






シーズン最初に立てた「日本一」という目標が達成できなくなったのは


 


想像以上にショックだった。




予想はしていたが、いざ現実になるとどこを目指していいかわからなくなった。




自分自身怪我をしたこともあり、




練習に行けなかった6月、7月はどん底に落ちていた。






それでもどん底の中でもチームが勝つために、自分自身が成長するために




考え続けた。

 



日本一という明確な目標がなくなった中で、何を目指せばいいのか。




11月までプレーできない自分は主将として何が残せるだろうか。




リーグ戦すらなかった場合、4年生はこの早稲田ラクロスというチームに何が残せるだろうか。




考えることは山ほどあった。




一番難しかったのは、




試合がなくなった場合、何をもって強いチームだったと言えるのかということ。







たどり着いた答えは




「心の強い」チームだった。




「心が強い」とは何なのか。




それは自分の弱さと向き合い、そこから一歩踏み出すことだと思う。




まさに今年のスローガン「真」だ。




あまりにも抽象的すぎる話だからほとんど同期にこの話はしなかったけど、




そんな心の強いチームが自分の目指していたチームだった。




「心が強い」じゃ伝わらないから、




ボールアップをちゃんとしよう、




グラウンドのごみを拾おう、




荷物や靴をきちんと整頓しよう、




一日も無駄にできないからアップから集中していこう、




と細かいことでも言い続けた。



 

どんなことも日々の積み重ねであり、




些細なことでも自分から逃げ、楽な方に行ったら一向に成長しない。




だからこそ、




日々自分の弱さと向き合い一歩ずつ成長していかなければいけない。




怪我をしてプレーでチームを引っ張ることができないから、




主将である自分の心が一番強くなければいけないから、




日々の行動、言動を、厳しくしてきた。

 





この日々の積み重ねが間違いではなかったと証明するために、




スローガン「真」を体現したと胸を張って言えるように、




今日は絶対に勝たなければいけない。




勝負の世界は結果がすべて。




今日の試合で勝てなければ、




丸田組の1年間、4年生にとっては今までの4年間が無駄になってしまう。




だからこそ絶対に勝たなければいけない。

 

 







主将になって多くの人の支えがあるからこそ今の自分があること、




そして早稲田ラクロスが活動できていることに改めて気付いた。




特に怪我をして長期間リハビリに入り、今までちゃんと見えていなかったことが見えるようになり、




さらにそれを実感した。

 






コーチの方々へ。




コロナウイルスの影響で先が見えない中、たくさんの助言をいただきありがとうございました。




この一年間自分たちが大好きなラクロスをできたのはコーチの方々に様々な面でサポートしていただいたおかげです。




本当にありがとうございました。

 





後輩たちへ。




「早く復帰してくださいよ」と毎日のように言ってくれてありがとう。




生意気なところもあるけど、どんどん成長していく姿はとても頼もしかった。




自分の弱さと向きあうことから逃げるなとは言ったけど、




ちょっとでも逃げてしまった時は、それも自分の一部だと受け止めてみてほしい。




自分の弱さを自覚できる人は必ず成長できる。




弱さを認め、そこから勇気をもって一歩前に進むことに意味があるから。




平塚も言っていたけど、Falconsに勝つという想いは託したよ。

 

 




同期に行く前に大祐へ。




一年間副将として支えてくれてありがとう。




特に怪我で部活に行けなかった時、いろいろと迷惑をかけました。




大祐が隣で支えてくれてたから俺は主将としてチームを引っ張ってこれたと思う。




本当にありがとう。




今年のオフェンスは強くないとか言われてるけど、




大祐が作り上げた今年のオフェンス陣は間違いなく強いぞ。




全員が点を取るためにうまくなろうと考えてきたからこそここまで勝ち上がってこれた。




これは大祐の努力の成果だと思う。




去年駒陸で、俺のアシストで大祐が点取ったから、




今日は大祐のアシストで俺が点を取る。




そして大祐が作り上げた最強のオフェンス陣で点を取りまくって


 


絶対に勝とう。

 

 




同期へ。




面白いことも言えず、大事な場面で話がまとまらない自分をキャプテンとして選んでくれてありがとう。




この代のキャプテンとしてしっかりとチームを引っ張れたのか不安なところもあるけど、




最後にみんなが笑顔で終われれば大満足です。




先輩から、お前らの代動物園みたいだなって言われるくらい個性的なやつが多かったけど、




みんなのおかげで最高の4年間が過ごせました。ありがとう。




新人戦で一度も勝てなかった、




あの頃の「心の弱い」丸田組はもうどこにもいない。




一人ひとりが負けた悔しさを忘れなかったから、




自分の弱さと向き合ってきたからこそ今があると思う。




だからこそ今日の試合に勝つことで




丸田組の「心の強さ」を証明しよう。

 

 





最後に両親へ。




どんなに朝早くても見送ってくれたり、




毎日のように「怪我だけは気を付けて」と言ってくれたり、




どんなに部活のことで不機嫌になっていてもそっとしておいてくれたり、




毎日のように美味しいご飯を作ってくれたり。




上げたらきりがないけど、自分が何不自由なくラクロスをできたのは間違いなく両親のおかげです。




本当にありがとう。




最後にアキレス腱断裂という大きな怪我をしてしまったけど、




ぎりぎりで間に合ったのは大きな支えがあったからです。




今日で学生スポーツは終わりですが、




今まで支えてくれた分、最後の試合で最高のパフォーマンスをしてきます。

 






 

いよいよ泣いても笑っても最後の試合。




どの代よりも多くの涙を流し、悔しい想いを多くしてきたからこそ




俺たちは成長できた。






徳増が率いたBチームは優勝という最高の結果を残してくれた。




あとは、Aチームが今日の試合で勝つのみ。




最後の最後まで勝利への執念を燃やし、






全力で試合を楽しもう。







137人の力を合わせ、




137人の想いを乗せて、




最高の景色を見るために。






「最弱」世代から「最強」世代へ。






勝つぞ。

 










MF #5 丸田 敦司


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