普通じゃない。
毎朝始発に乗ってグラウンドに向かい、
練習後には半ば義務のようにも思える壁当てとウエイトをこなして、
次の日に備え21時台には床に就く。
普通じゃない。
仲間の想いを背負って試合に出ること、試合に勝つこと。
どれだけ頑張っても報われないかもしれないこと。
普通なんかじゃない。
努力の先にある達成感や高揚感も、それが報われない無情さも全てが部活の醍醐味だ。
綺麗事に聞こえるかもしれないが、本当にそう思う。
部活をやっていれば思い通りにいかないことの方が多い。
思い描いた理想と現実のギャップに心が折れそうになることもたくさんある。
この4年間を振り返った時に思い出されるのは、悔しかったことや苦しかったことばかりだ。
ウィンターの準決勝で東大に負けた時。
多くの同期が先輩と一緒に成し遂げたBリーグ優勝の瞬間をスタンドから見届けた時。
6on6でキャッチミスを繰り返してめちゃくちゃ怒鳴られた時。
他にも例を挙げたらキリがない。
そんなこんなで迎えたラストイヤーも、全くもって思い通りにはいかず、
蓋を開けてみればAB入れ替えからのスタート。
日に日に増していく焦りとは裏腹に、一向に上がることのない序列。
六大戦では後輩の方が出場時間は長かったし、
仕舞いには早慶戦1ヶ月前にBに落ちた。(中島の怪我により何とかメンバーに滑り込んだが)
早慶戦に向けてチームの雰囲気がどんどん良くなっていく中、自分だけが取り残されていく感覚。
高校時代みたいな悔しさを味わいたくなくて、あの時の悔しさを払拭したくてラクロス部に入ったはずなのに、
またあの時と同じ感覚を味わっていた。
遅すぎるけど、この頃になって漸く腹を括れたと思う。
どんなに悔しくても苦しくても前に進み続ける覚悟。
上を目指せば目指すほど、きっとこれからも多くの困難に直面する。
大切なことは、その悔しさや苦しみから目を背けず、
原動力に変えて、前を向くこと。
自分が立ち止まっている間にも時間は止まってくれない。
どんなに苦しくても、必死にもがき続けよう。
まだやれる、もっとやれると自分に期待しよう。
そういう姿が、微力でも確実にチームに追い風を吹かせる。
だから、
この先の自分と、野澤組の明るい未来に期待して、
これからも、これまで以上にがむしゃらに前へと進んでいく。
最後に、お世話になった方たちへの想いを綴って締めさせていただきます。
嶋田監督、コーチの皆様
いつもありがとうございます。
特に1年生の頃からお世話になっている半場さんとラクロスができるのもあと少しかと思うと何だか感慨深いです。
半場さんの歯に衣着せぬ言い方に時々落ち込むこともありましたが、その分褒められた時の喜びも一入でした。
唯一オフェンスを期待してくださっている半場さんのためにも残りの試合で良いところを見せられるように頑張ります。
家族
いつも自分の決断を心配しつつも全力で支えてくれる母、これまでずっとやりたいことをやらせてきてくれた父。
感謝しています。
毎朝4時に欠かさず朝食を作ってくれて、見送ってくれる母さんには頭が上がりません。
4年間ほとんど怪我なくラクロスができたのも間違いなく二人のおかげです。
本当にありがとう。
(兄と弟も気が向いたら試合見にきてね)
後輩
スタッフや相手チームへの感謝と敬意を忘れないでください。
同期
普段中々腹を割って話す機会もないのでこの場を借りて。
努力家ばかりでいつも尊敬しています。
たくさん刺激をくれてありがとう。
みんなと過ごすくだらない時間が大好きでした。
この代でラクロスができて本当に幸せです。
野澤組全員で勝って笑って終わりたい。
月並みな表現だけど、切実にそう思う。先輩たちの分まで全部勝とう。
明日は明学戦。
昨年のFinal4と同じ舞台で、雪辱を果たす時。
グラウンドに立たせてくれる仲間やコーチの期待に応えるため、
そして何より自分自身の期待に応えるために。
一つのグラボ、1on1、パス、キャッチ、ショット、
全てに全身全霊をかけて。
スタンドで声を枯らす部員の気持ちが人一倍わかるからこそ、
自分がその声を最大限力に変えて、目の前の一球に、相手に立ち向かう。
とことん泥臭く、アツく、ひたむきに。
いこう。
VECTOR
DMF #6 松下晴紀