入部してから早4年。
毎朝5時に起き、11時前にベットに入る生活も完全に身体に染み付いた。
夏は暑すぎるし、伏見虫が猛威を振るう。
冬はまともにクロスが握れないくらい寒かったな。
グラウンドに雪が降り積り、誰もがオフを確信した矢先、半場さんが練習するっしょって仰った時
心身共に凍りついた記憶
でも案外雪の中のラクロスも楽しかった。
そんな生活ももうすぐ終わり。
俺は、大橋みたいに練習に行きたくないと思ったことは無いなんて殊勝なことは書けそうにない。
楽しいと感じる瞬間より、きつい、苦しい、しんどいと感じることの方が多かったから。
1年、サマー。優勝したけど、出場なし。ウインター、あすなろはコンスタントに試合に出れたが、活躍できた記憶はほぼない。情けない。
2年、Bで何となく部活をこなし、シーズン終盤に素行不良でCに強制送還。情けない。
3年、早慶戦後にAに昇格。気づいたらCでシーズン終了。情けない。
シーズンが終わる度、この情けないという感情に苛まれた。何より、その弱い自分に気づきながらも、怪我だのチーム事情だの色んな言い訳を探し、目を背け続けた自分が情けなかった。
それでも
迎えたラストシーズン。
選手・スタッフ共にそれぞれの目標に向けて、必死に取り組んでいた。遅すぎるけどそこで目が覚めた気がする。
特にAの練習では必死さをひしひしと感じる。
仲間想いでパンクしかけた元副将兼ドラゴンも練習前にショット練してる。
何度体調を崩しても、ペチペチチェックで活躍するやつもいたし、
フェイスオフのポゼッションに魂込めてるやつもいれば、その相方はラムネをバク食いして集中力高めるルーティンを確立させていた。
BCの4年もそう
右スタンシュートだけかと思いきや、ヘジヘジの実で武器を増やそうとしてるやつ。
男性の尊厳を0.25個失いながらも、ゴールを守ってくれるやつ。
鼻水垂らしながら、夜練しまくるチームリーダー。
公式ラインかと思うくらい返信が早い敏腕マネージャーもテーピングの巻き方が丁寧な国立batsトレーナーも。
ほかにもたくさんの仲間が日本一になるために必死になっていた。それぞれがそれぞれにベクトルを向け、成長してる姿が俺のモチベーションの源泉だった。
みんなありがとう。
けど、特に下級生やB,Cの選手たちの中には、どう努力するべきか、どう行動すればいいのかわからない人が多いはず。
A の練習に呼ばれるのが怖いとか、目標や目指すところがないとか、こんな俺が努力してもなんも変わらんやろって。
痛いほど分かる。自分がそうだったから。
そんなみんなに俺が普段意識してることをお伝えします。
それは
『小さな成功体験を積むこと』
気分が乗らない日や練習に向かうのが辛い時もきっとある。
そんな日こそ、難しいことを考えないで、
今日はこんなショットを打とうとか
こんな1on1かけようとか
パスカット・オーバヘッドを狙ってみようとか
自分だけのルーティーンを探すとか
小さな目標を立てて、取り組んでみるといいと思う。
たとえそれがどんなに取るに足らないものでも、上手くいかなかったとしても
その過程がきっとあなたを強くする。
それが成功した時、上手くできるようになった時、自身のモチベーションに繋がるはず。
もしくは、誰かのモチベーションに繋がるかもしれない。
そう考えると楽しくなるはず
もっとラクロスしたいなって思うはず
今の私は4年間で1番ラクロスを楽しめています。
明日は全学福岡戦。
ここまで来れたのは、OBOG、監督、コーチ、スタッフ、両親など
支えてくれた全ての方々のおかげてす。
ありがとうございました。結果で恩返しさせてください。
初めての全国
初めてのグラウンド
オマケに応援もなくて完全アウェイ
負ければ引退。
そんな試合の中でも、小さな成功体験を積み重ねるだけ。
野澤がよく言ってる、試合の最初のパス、グラボ。
早稲田らしく、泥臭く、必死に。
積み重ねてきたことをいつも通りやるだけ。必死になる、ただそれだけ。
俺には、俺らなら、できる。
東京で観てるみんなの分まで走りきる。
やってやろう。
Vector
#77 LMF植野達也

