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2025

〜巧より強たれ〜『その場所で』大賀円太

「今からでも遅くない!体育会に入部しよう」




この記事をよく覚えている




自分をラクロスという世界に導いたきっかけ




コロナであっけなく引退した高校時代の不完全燃焼感を持ちつつもなんとなくサークルでの日々を送っていた





けれどある日たまたま見たこの記事に心を突き動かされ、導かれるように2年生の春、ラクロス部に入部した





ショットの打ち方も分からないまま、ラクロスを始め、運動神経が全くよくないのもあって「大賀ロール」なる意味の分からない武器を早々に捨て、自分のでかい体格を活かせそうなゴーリーを始めた





当時4年生のばんゆさんに憧れ、自分もいつかはAチームの舞台で自身の力でチームを勝たせられるゴーリーになりたい。そんな密かな夢も抱いていた





1.2年生は本当に恵まれていた。





同期の狙い所の定まらないマン振りのショットが体に当たり、青痣が出来まくったが、痣ができた数だけ自分が上手くなってる気がして、嬉しかった。



新人戦はサマー、ウィンター出場。あすなろは怪我で出れなかったが、Aで六大戦にも出させてもらった。最高のBチーム、植村組でも自分を信じて川目さんが使い続けてくれた。そんな4年生のために、死に物狂いで喰らい付いた。





結果はB全学優勝。いまでも思い出す最高の瞬間だった








そして3年生





運の良さも重なり、夢にまで見たAチームスタート





田中組で活躍し、全学優勝を目指すはずだった





ただ、少しずつ自分の中で上手くいかなくなっている感覚があった





さしたる実力もないのに、Aチームという勝手に肩書に気圧され





圧倒的に信頼され、使われ続けなければいけないと自己暗示をかけ続け、早稲田の名を背負い、胸を張ってAの一枚目だと言われるために、理想の自分であろうとした







けれど





「自分はこうあるべきだ」というしょうもないプライドに押し潰され





一年生の時、あれだけ憧れ、理想としていた姿に押し潰され





勝手に自滅していった





上手く行かない現実と理想のギャップを実感してしまうのが怖かった





Aの6on6や試合でも騙し騙しプレーする毎日





少し高めからミドルシュートを決められたらDFメンバーの顔色を伺い、周りに「やっぱりだめじゃん」と言われていないか聞き耳を立てる





失望されたくなくて。その日その日を乗り越えるので精一杯だった





そしていつの日か、自分の理想としていた選手像からはあまりにもかけ離れすぎていて、それを直視したくなくて練習から逃げ





悪循環に陥った





そして早慶戦、悪夢の7失点

自分のせいで負けた







そして、リーグ戦第一戦。武蔵戦の後Bチーム行きを告げられた





Bのメンバーは暖かく迎え入れてくれて、真横で練習するAチームを横目に見ながら居心地の良いBで練習することにどこか安堵していた自分がいた。

Aのスタメンから一気にB落ち。1番情けない人間の筈なのにどこか安堵している自分に腹が立った





Bでは先輩がラストシーズンだからとゴーリー3枚目に甘んじ、信頼とはほど遠い現状





当たり前だ





他の皆がAを必死に目指しているのに、自分はBに甘んじている





口だけは調子のいいことを言っていても現状が伴っていない。こんな選手信頼に値しない





そんな状況で迎えたB関東final4。2対2で同点の4Q、ハイクリースからのショット。絶好のセーブシチュエーションだったが失点





結局これが決勝点で敗退。泣いている4年生を前に、自分は涙も出なかった





1年生のあのときに憧れ、理想としたはずだった「勝たせるゴーリー」の姿は微塵も無かった





大好きだった4年生を自分のせいで引退させてしまったというのも烏滸がましいくらいに、いままで感じたことのない自己嫌悪と絶望感を抱いた





そして迎えたラストイヤー、Bスタート





以前の自分であれば全てを投げ出してしまう結果。だけどこの時なんとなくこの言葉を思い出した





「今、ここ、自分」





はっとした





4年でBチーム。決して聞こえは良くないかもしれない。けれど、自分が後輩達に何かを残せるかもしれない





野澤組が最強世代と呼ばれるために何かできるかもしれない





決して綺麗事では無く、自分に求められていることを自分なりに考えた





そして辿り着いた答えがBリーダー





今思い返してみればここがラクロス部人生でのターニングポイントだったかもしれない





野澤のように圧倒的な実力でチームを率いるリーダーになることはできない。りゅうやさんのように天性の人望と明るさで後輩がついてくるリーダーになることはできない





早稲田の歴史に名を連ねる過去のリーダーとは全く違うタイプであろう自分に戸惑うこともあった





だけど、それでよかった





もはや自分がどうあるべきかなんてどうでもよかった





野澤組が日本一を目指している中で、弱いBチームを率いるわけにはいかなかった。例年よりも4年生が少ない中で、Aの下支えになるBチームを作るにはどうしたら良いか考え続けた





そこからは難しい毎日だった





シーズン序盤は下級生が多いチームなのもあり誰も喋らない。遅刻は多いし、ジョグインジョグアウトは徹底しない。そのくせアップ中の私語は多い





ここからどう強いチームができるのかと途方にくれた日もあった





だけど、今できることを一つ一つこなし、必死に向き合った





練習では後輩の手本になるために誰よりも大きい声を出し続け

反省は誰も喋らないから名指しをし続け

何よりも実戦経験を積んでもらいたくて、練習試合を沢山組んでもらった





自分がかつてAで勝手に萎縮してしまった経験から同じ想いをして欲しくなくて、何よりも後輩が伸び伸びラクロスに取り組める環境作りを意識してきた





シーズン序盤は練習試合に負け続け、なんかB六大戦は優勝して。けどB早慶戦は敗北





上手くいってるのかいってないのか分からないシーズン序盤だった





チームがまとまり出したのは8月くらいからだったかなと思う





気付けば凌平が練習中にずっと何かしら大声を出していて、藤や栢森が積極的に反省を出してくれる

地曳、そうほを始めとした2年生は生意気だけど伸び伸びとプレーしてくれている気がする





ジョグインジョグアウト、私語はまだまだだけど





自分がなりたくてなれなかった、ずっと描いていた絵が皆によって描かれていくのがすごく嬉しかった。Bの皆がああでもないこうでもないと言いながら話し合う姿を見て、一歩前に進んだように感じた





Bリーグも楽に勝ち上がれた訳ではなかった



ほとんどが接戦で勝ち上がったリーグ戦。4Q残り1分まで引退を覚悟した全学final4





ジェットコースターのような一年だったけど、それも明日で終わり





自分の弟が沢山出来たようなBが解散するのは寂しいけど、全力を尽くして優秀の美を飾ろう





ラクロス部4年間を通して学んだことは、悪い意味で理想を高く持ちすぎないこと





点が取れない試合もあるだろう

全く体が動かなくてセーブできない日もあるだろう

1on1で負けまくる日もあるだろう





もちろん体育会に入っているからこそ、自分の全てのプレー、行動に責任が伴う





だけど、上手くいかない時は一旦肩の力を抜いて周りを見てほしい





同じように切磋琢磨しているライバルがいる、仲間がいる





自分の内側ではなく、周りにベクトルを向けよう





そして今、その状況で自分がやるべきことを冷静に見極め、完遂しよう





すごく抽象的で伝わるか分からないけど、これが自分が伝えたいことです





こんな波乱万丈の4年間でしたが、本当に多くの方々に支えられて来ました。最後にはなりますが、感謝の言葉を述べたいと思います。長くなると思うので該当者でないと思う方は飛ばしてください



まず、両親

2年生でラクロス部に途中入部するなんて突拍子もないことを言い始めた自分を受け入れてくれてありがとうございました。

毎日、4時半よりも前に起きて弁当を作ってくれたお母さん。あんまりラクロスの話はしないけど、正しい道を示してくれたお父さん。

本当にありがとう。感謝してもしきれません。

結果で恩返しするので見ていてください。




スタッフ陣

本当に恥ずかしいけれどBリーダーになって改めて、スタッフの方々の偉大さを実感しました。急なメニュー変更にも嫌な顔一つせずに対応してもらったり、人数が足りなくて大変な中、工夫してBに帯同してくれて本当にありがとうございました。




嶋田さん、半場さんを始めコーチの方々

4年間本当にお世話になりました。半場さんは1年生チーム、2年生のB、3年生のAと本当にありがとうございました。「円太は勝負強さがある」と言って頂けたことは今でも自分の自信に繋がっています。

嶋田さんからはゴーリーを1から教わりました。ここだけの話ですが、下級生の頃嶋田さんがゴーリーアップを見に来ていただいた時、特に気合を入れてセーブをしていたのを覚えています

本当にありがとうございました。




丸田さん、ボブさん

昨年、今年と本当にお世話になりました。今年度、人数が足りなくてお二人に練習に入って頂くこともありました

至らないことも多いBリーダーだったと思いますが、明日必ず胴上げします。あと1試合、よろしくお願いします




ゴーリーのみんな

1年間本当にありがとう

4年生が1人しかいない中で、皆に残せるものはあったかは分からないけど、皆と切磋琢磨出来たこの一年はとても楽しかったです

来年からも日本一のゴーリーユニットを目指し、頑張ってください




同期

4年間本当にありがとう。

会うたびにいじってくる奴、ほとんど人格否定をしてくる奴

ほぼこんな記憶しかないけど、「エンタはBリーダーになってから変わったよね」と言ってもらえた時は本当に嬉しかったです。こんな同期の中でBリーダーを担えたことは一生の誇りです

これからもよろしく




そしてBチーム


今年1年、本当にありがとう。

B4年には感謝してもしきれないくらい助けられました


じょう、植野、大橋、中岡、佳希


こんなBチームリーダーだったけど、最後まで支えてくれて本当にありがとう。ここまでこれたのも皆がいてこそです。


特にじょうは今年1番一緒にいたかな。シーズン始め、Bチームの現状を嘆きながら西武新宿線で帰っていたのをよく覚えてます。お互いに苦しいシーズンだったけど、本当にありがとう。明日は得点期待してます。



後輩達へ



この一年間よくついて来てくれました

皆には色々言ったけど、1番成長させてもらったのは自分でした

シーズン開始当初は静かなやつらが多くて、どうしようもなく静かな練習でどうしようと思ってたけど

シーズンを通して本当に成長してくれました

今ではうるさいくらいになったBチームを率いるのは本当に楽しかったです

こんな経験をさせてくれてありがとう。幸せでした



最後にB DF陣に少しだけ



思ったよりもだいぶやばいやつだった河西

シックスセブン栢森

誕生日に遅刻した岩崎

まじで何話してるか分からない中島

Bのラストピース。ビースト辻

一家に一台。ファンタジスタこうへい

おじさんえいじ。あとは責任感とがむしゃらさだけ!

留学前の最後の最後までいてくれた唯一の真面目。五郎川

全部2倍速で動画を再生する櫻田

シーズン当初から見違えるほど絡んできた顔が似てる蒼歩

サーファーの髪型を卒業した合コン厨三上

議事録が上手い忍者。古賀

たまに来る助っ人渡部

ドンキのスウェット履いてるみつき

橋本と古賀キラーの若杉

ユーティリティ性が高い橋本

御意見番黒田

努力量No.1個人的MVPの西島



こう見ると99%後輩だったDF陣。個性豊かで明るい君達に何度も救われました。



ゴールは死守します、明日は思いっきり暴れてきて下さい







明日はB全学final









Bチーム正真正銘のラストゲーム









俺たちに残された時間は60分だけ









今まで培ってきた自信と









誇りをもって









すべてが終わるその一瞬まで命を懸けよう









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G #72 大賀円太

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