いざ自分がこの歴史ある「巧より強たれ」を書く立場になると、なかなか実感が湧かず、何を書けばよいのか分からない
ちょうど1年生の今頃、学生コーチだった宮野さん、たけしさんから、なかじ、悠真と一緒に呼ばれ、「ショーディーをやってほしい」と言われたことを思い出す
あれからもう3年も経つのかと、月日の流れの早さに驚く
書きたいことは山ほどあるが、せっかく時間を割いてこのブログを読んでくれる人に、少しでも何かを残せたらと思う
特に、今の自分に自信が持てず思うように成長できていないと感じている後輩の助けになれば幸いです
当たり前のことばかりかもしれないが、自分が4年間で見つけたラクロスへの向き合い方について綴ろうと思う
それでは、、、
早稲田に限らず、他大学のブログでも、多くの選手が「自分には才能がない」と語る
かくいう自分も、1.2年生の間ずっとラクロスにおいて才能のない人間だと思い続けてきた
特にSSDMというポジション柄、周りには身体能力が高く、高校時代に他の競技でスターとして活躍してきたような選手も多い
一方の自分はというと、特段体が大きいわけでも、足が速いわけでもない
運動能力に特筆すべき点のない、ごく普通の選手だと思う
サマーはβで予選敗退、あすなろ決勝では急にロング持ってそのせいで負けるし、その後もBとCを行き来する、そんな選手だった
そんな中、どんどん上のチームで活躍していく同期や、試合で相手を圧倒する先輩の姿を見るたびに、自分との才能の差を痛感していた
同じように練習しているはずなのに、なぜこんなにも差があるのだろう
もちろん、彼らが自分の見えないところで人一倍努力していることもわかっていた
それでも、目の前で圧倒的なプレーを見せられると、どこか自分とは違う、特別なものを持っているように感じてしまっていた
かといって、「才能がないからこそ人一倍努力するんだ」と、アニメの主人公のように奮い立てる人間でもなかった
全く努力をしていなかったわけではない
壁当てもウェイトもやっていたし、練習動画も毎日のように見る
ただ、今振り返ると、その努力にはどこか主体性が欠けていたように思う
「周りもやっているし、自分もやらないとな」
「やらないと、どんどん置いていかれるしな」
そんな漠然とした焦りや義務感から、自主練をしていた
もちろん、上手くなりたいという気持ちはあった
でも、自分がどんな選手になりたいのか、何をできるようになりたいのかという理想像は、描けていなかった
部として掲げる「日本一」という目標も、どこか自分とは遠い世界の話のように感じていた
だからこそ、目の前の練習をこなすことが目的になり、何のためにその練習をするのかを深く考えられていなかった
結果として、思うように成長を実感できず、2年生のころにはBファイナル4直前でCチームに落ちた
その時はすごく悔しかったけれど、客観的に見たら当たり前のことだったと思う
単純な実力不足だった
そして、そんな自分に対して「自分にはセンスがないから」と、どこかで言い訳をしていた
ただ、その後の育成リーグ決勝では、最高の仲間とともに丈さんをはじめとした大好きな4年生達を胴上げすることができた
あの時の興奮は今でも心に残っているし、ラクロス部に入ってよかったと改めて思えた
そんな自分にとって、大きな転機となったのが3年生のときのオーストラリア留学だった
約10か月間、現地のクラブチームでラクロスをしていたが、チーム練習は週3日しかなく、周りには自分とは異なるプレースタイルの選手ばかりがいた
何より大きかったのは、早稲田にいた頃のような明確な序列がなかったことだと思う
早稲田では毎月のようにチームの入れ替えがあり、常に自分がどの位置にいるのかを意識していた
同期が上のチームに上がれば焦りを感じ、後輩が成長してくれば、自分が置いていかれるのではないかと不安になる
もちろん、競争があるからこそ成長できることも多いし、今でもその環境には感謝している
ただ、当時の自分は、周囲との比較に必要以上にとらわれていたのだと思う
一方、オーストラリアでは、早稲田という組織の中での自分の立ち位置を考える必要がなくなった
同時に、早稲田の充実した練習環境から離れたことで、誰かが用意してくれた練習をこなすだけでは、上手くなれない環境に置かれた
そこでは、Aチームに上がるためでも、周りに置いていかれないためでもなく、一人のラクロス選手として、自分がどう成長していくのかを考えなければならなかった
自分はどんな選手になりたいのか
そのために、今の自分には何が足りないのか
どうすれば、昨日の自分より少しでも上手くなれるのか
そんなことを考えながら、自分なりに練習を工夫し、試行錯誤を重ねるようになった
それまでは何となくこなしていた壁当ても、一つひとつのパスの精度を意識するようになった
少ない1on1の機会に自分の得意な型を見つけようと必死になった
プレーを意識した筋トレをするようになった
すると、それまで義務感で取り組んでいた自主練も、少しずつ自分の成長を楽しむ時間へと変わっていった
周りより上手いか下手かではなく、昨日までできなかったことが、今日できるようになる
そんな小さな成長を実感することが、純粋に楽しくなった
振り返ってみると、オーストラリアで得た一番大きなものは、技術や経験だけでなく、ラクロスへの向き合い方そのものだったのかもしれない
そんな経験を通して、今、特に大切だと感じていることがある
それは、「自分自身に期待すること」だ
そもそも、才能がないなんて誰が決めるんだろう
もちろん、身体能力に恵まれている選手もいれば、そうでない選手もいるし、同じ練習をしていても成長のスピードが違うことだってある
でも、だからといって自分に才能がないと決めつける必要はないと思う
まだ自分がどこまで成長できるのかもわからないのに、自分で限界を決めてしまうなんてもったいないし、つまらない
だからこそ、まずは自分自身に期待してみてほしい
今はできなくても、いつかきっとできるようになる
今は周りに及ばなくても、もっと上手くなれる
最初から、自分への期待に根拠なんてなくてもいいと思う
もちろん、自分に期待したからといって、すぐに自信がついてプレーが上達するわけではない
自分も以前はパスやシュートに自信がなく、今でも緊張すると、思うように体が動かないことがある
それでも、自分がAチームで活躍する姿を想像し、何度も壁当てをして、何本もシュートを打ち、少しずつできることが増えていくうちに、以前よりも自信を持ってプレーできるようになった
自信は最初からあるものではなく、積み重ねてきた日々が作ってくれるものなのだと思う
もっと上手くなれると期待するからこそ、そのために必要な努力を考えられる
そして、その努力が自信になれば、さらに自分の可能性に期待できるようになる
そんな好循環を生み出すことこそが、大切なのだと思う
才能の有無や今の序列にとらわれるのではなく、自分がどこまで成長できるのかにワクワクしながら、日々のラクロスに向き合ってほしい
4年生になった今、ラクロスが心から楽しい
朝は少し眠いけれど、練習に向かう電車の中では、今日はどんなプレーに挑戦しようかとワクワクしている
凌平や翔永、作田を誘って壁当てに行くのも、もう義務感からではない
少しずつ自分が上手くなっていく、その感覚が心底気持ちいい
そして、大好きな仲間と刺激し合いながら成長を重ねていき 、喜びを共有できる時間が何より楽しい
1、2年生の頃、周りに置いていかれないために自主練をしていた自分からは、想像もできなかった変化だと思う
大好きな同期と、後輩と、もっとラクロスをしていたい
今は、心からそう思う
ラクロス部に入ってよかったと思う理由は、他にもある
それは、心から尊敬できる人たちに出会えたことだ
貴重な休日を返上して、私たちのためにグラウンドに足を運んでくれる監督・コーチの方々
常に選手のコンディションに気を配り、怪我をしたときも寄り添ってくれるTR
練習場所を確保するために、一日中見えないところで奔走してくれているMG
自分たちが試合に集中できるよう、スカウティングの環境を整えてくれているAS
未来の早稲田を担う後輩たちのために、全力で向き合っている学生コーチ
誰よりもチームのことを考え、行動してくれている幹部のみんな
そして、少し話すだけで、いつも笑顔にさせてくれる個性的な同期
自分が当たり前のようにラクロスを楽しめているのは、そんな人たちの支えがあるからだ
尊敬してもしきれない人たちに出会えたことは、この4年間で得た何よりの財産です
いつも本当にありがとう
自分に関わってくれたすべての人への一番の恩返しは、結果で示すことだと思っている
日本一になり、少しでもその力になれるよう、最後まで戦い抜きます
最後に、明日戦うAチーム、Bチームのみんなへ一言
Aチームのみんなへ
4年生になって初めてAチームに上がった自分は、最初、その基準の高さに圧倒された
一つひとつのパスやシュート、守り方、攻め方にまで徹底的にこだわる
そんなみんなとラクロスができることが新鮮で、純粋に楽しかった
同時に、早稲田の看板を背負って戦うみんなには大きなプレッシャーがあり、それを跳ね返すだけの努力を重ねてきたことも知っている
明日は、負ければ引退となる日体戦
だからこそ、これまで積み重ねてきた日々を自信に変えて、自分たちの可能性に期待して戦ってほしい
正直、今の自分はまだAチームの勝利に十分貢献できているとは思っていない
それでも、Aチームで活躍することを諦めたつもりは全くない
次の関東ファイナル、全国、全学の舞台でみんなと共に戦い、勝利に貢献し、喜びを共有したい
そんな自分の姿を思い描きながら、最後まで成長し続ける
Bチームのみんなへ
個人的に、今のBチームのことが大好きだ
優しい4年生たちを中心に、誰もがミスを恐れず、思い切って挑戦できる環境がある
そんな環境の中で、後輩たちがのびのびとプレーし、日々上手くなっていく姿を見るたびに、とても誇らしい気持ちになる
自分も長い間B・Cチームを行き来していたからこそ、思うように結果が出ない悔しさも、周りと比べて焦る気持ちもよくわかる
でも、今どのチームにいるかで、自分の可能性が決まるわけではない
これからも自分自身に期待して、失敗を恐れず、どんどん挑戦していってほしい
明日の東大戦も、思い切りラクロスを楽しんで、圧倒して勝とう
明日はA・Bの4年生にとっては負けたら引退の大一番
今までやってきたことを信じて、自分たちに期待して戦おう
ラクロス部一丸となってそれぞれの「使命」を全うしよう
大丈夫
俺たちは強いから
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DMF #56 五郎川睦

