FINAL4 を目前に控えて改めて感じることがある。
自分はホントにラクロスが下手くそだなと。シーズン大詰めを迎える時期なのに、未だに 4 年の Aチームらしからぬパスミス・キャッチミス・シュートミスを犯してしゅんきやたけしやゆうだいに怒られる。そのミスが単純すぎて怒られるのが恥ずかしいし申し訳ない。日本一になりたい、試合で活躍したいと思って努力してきたが、今思うと他の人よりそれが足りなかったのかもしれない。
自分のことを途中から知った後輩は分からないかもしれないが、自分のラクロス人生は決して順風満帆ではなかった。思い返せばサマーではβチームでパスキャもままならず、シュートは遥か彼方へ飛んで行った。ウィンターではほとんど出場出来なかった。 2 年からは普通に練習しても追い付けないと思って的を絞って練習した結果、少しずつ試合に出られるようになったが、3 年の FIANL4 と FINAL という大事な場面ではベンチ入りすることが出来なかった。そのときスタンドで去年の 4 年生の引退を目の当たりにして、グランドに立てなかったことをとても悔しく思い、もうこんな思いをしたくないと強く感じた。
しかし、 4 年になってからは予想以上に就活に時間を取られ、大事なリーグ戦の時期にチームメイトよりラクロスに割く時間が短くなってしまった。本当に申し訳ないし不甲斐ない。
入部当初からずっと迷惑をかけっぱなしで、初歩的なミスを連発して呆れているかもしれないが、そんな自分を根気よく使ってくれるチームメイトには本当に感謝している。
そんな自分だが、誰よりも努力出来たと胸張って言えるのが 1on1 の DF 力である。本来ラクロスにおける MF の 1on1 の DF なんてちっぽけなもので、試合の勝敗にそこまで影響を及ぼすものではない地味なものである。チームメイトからも冗談半分で DMF は楽なポジションだとか、本来 4 年が務めるポジションではないとも言われる始末・・・
そんなこと自分でも分かっているし、反抗しようとも思わないが、自分はこれでチームに貢献したい。ロング陣にスライドをセットさせる手間を省かせて自分だけで相手の起点となる 1on1 を解決し、オフェンスもしなければならない MF の代わりに自分が走って AT 陣までボールを運ぶ。試合の中ではかなり限定的なプレーかもしれないが、失点を防ぐべき人や得点を取るべき人という、いわゆる試合を決定づけるチームメイトの支えが出来たらいいなと思う。
クロスワーク、シュート精度などの“巧”は皆無だが、すべての力を手に込めるプッシュ、信頼出来るオフェンス陣までボールを運ぶためにひたすら走るクリアなどの“強”で貢献する。それが下手くそな自分の存在意義だと思う。
明日はいよいよ FINAL4 。伝統の早慶戦。
5 月の早慶戦では勝利したものの、自分の数少ない仕事である 1on1DF では抜かれ、オフェンスまでボールを運ぶクリアも 1 回も出来ずに終わってしまい、存在感を出せずにチームに全く貢献出来なかった悔しい思いがある。
ラクロスにおいて DMF は欠かせないポジションではないかもしれないが、自分なりに考えた存在意義を明日の試合で存分に出して勝利に必ず貢献する。
そして 4 年間一緒に戦ってきた最高の同期・しっかりついてきてくれる頼もしい後輩たちともっと長い時間ラクロスをして最後は日本一を取って笑顔で終わりたい。
そのために明日は絶対に勝つ。グランドスラムを達成した学年としてまだまだ負けるわけにはいかない。
DMF #11 池田直人
「不屈」
