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2023

〜巧より強たれ〜『天職』宮野翔大

今こうして 巧より強たれを書けていることを嬉しく思う。






自分の想いを表現することは好きだし、なかなかある機会ではない。


なによりこの文章を最低140人は読んでくれると思うとPCを叩く指が止まらない。







こんなことを言ってるとまた植村とか坂あたりに本当に自己顕示欲の塊だな、と言われかねないが。









ウィンター予選を無事突破し、貴重な機会をくれた1年生のみんなありがとう。




山﨑組最後の強たれということで、書きたくても書けなかった同期や先輩たちの分まで書かせてもらおうと思います。






指が止まらないと言いつつ何から書けばいいかわからねえ。







正直伝えたいことはたくさんあるし、


伝えたいことを伝えたい人もたくさんいる。






せっかくのいい機会だし、今までを振り返りながら言葉にしていくか。








3年前の7月頃、既に入部していた今は無きクウガに誘われて東伏見を訪れた。




俊克さんがこれ以上ない元気と笑顔でパスキャを教えてくれたのを鮮明に覚えてる。





今思えばあの時、速攻で入部しておけばよかったと思う。アイホを続けたい気持ちや他にやりたいことがあるんじゃないかという気持ちを捨てきれずにいた。





色々考えて、試験明けの8月1日にもう1回体験に行った。





そこにはたまたま、大きな唇を携えた重岡大毅を1回くしゃくしゃにしてもう1回広げたような姿の関西人も体験に来ていた。






一緒にパスキャをしながらすかさず





「入るっしょ!さすがに!」





と声をかけた。




何かをやるならとことん本気で取り組みたい。そう思っていた自分に真剣に日本一を目指しているラクロス部はやはり魅力的だったが、振り返ると1人で途中入部することが怖かったのかもしれない。






そいつの「まあ、入るか笑」という相変わらずの軽いテンションの言葉を聞き、共に入部を決めた。実は最後の入部の決め手は君でした。






今年のクリスマスもよろしく。







それからの毎日だが、最初は楽しかった。






初めて触れた「くろす」なるものを振り回す快感。






修学旅行や遠征先のお土産屋さんで、必ずと言っていいほど木刀を買いたがり、振り回したがる男子生徒がいたはず。おそらくそんな感覚。僕もその1人でした。男の子は長い棒がとにかく大好きなんです。







入部2日目か3日目くらいに、明彦さんに「まあ1on1入ってみよ!」と言われ、とりあえずボールを落としたくなかったから、教わったばかりの「くれえどる」に集中し、それだけが強みだった。よくにし君にいじられてたな。いじんじゃねえこっちは必死なんだよ。






フライゾーンで、おのしょうさんの




「次翔大行こう!いややめとこう、いややっぱ行こう!」




からの小菅さんからの「いや1回やめとこう!」





みたいな流れも交えながら、ミニゲーム時代はなんだかんだ練習試合にたまに出してもらった。







ただ6on6が始まってからはほとんど何もできなかった。ここら辺から下半身のどっかしらを痛めてリハに入ることが増えてきた。






最後の立教戦前の数週間は6on6に入れず、みんなのプレーしている姿を見ているだけ。





まあ、仕方ないかと思いつつやっぱり悔しくて2ヶ月の長期オフではほぼ毎日東伏見に通ってひたすらショット打ってた。







さすがに上手くなったしょと思っていたが、3月の学年大会の時にこうせいから








「宮野は確かに上手くなったけど、6on6の理解度的に出せないかもしれない、わりい。」







って言われてさすがに辛かった。







ただ、この期間ひたすら東伏見に通って自主練した日々は、確実に上手くなった自信があったし、自分の中の当たり前の基準が上がった。







2年に上がって人数の関係でとみけんさん率いるBで日々練習するも、肉離れや腰回りの痛みなんかも繰り返してよくリハに入ってた。








この時は、上級生に混ざって練習する中でミスするの申し訳なくて怖くて、リハだったらミスしなくてすむな、なんて考えてた時もあった。








あの頃はたくさんいるリハ軍団の一員で、プレーしてもミスばっかりで、じょーさんやとみけんさんを筆頭に多大なるご迷惑をおかけしました。それなのに引退してもかわいがってくれて本当にありがとうございます。




その頃の宮野からは少しは成長したと思います。









案の定、そんな実力は圧倒的Cのやつが普段の6on6に入れるわけもなく、こうせいから言われた6on6の理解度も大して深まってなかった。








6on6に入れないから理解度が深まらず、理解度が深まらないから6on6に入れない、という悪循環。









やっぱりどれだけMTGや動画でインプットしても、それを実際に自分がプレーしてアウトプットしないことには仕方ないなと常々思う。外から見てるのと、実際中に入るのでは全然景色も感覚も違うから。







今あまり6on6に入れてあげられてない1年生のみんな。こんな自分の経験がありながら、つくづく矛盾したことをさせてしまっていて申し訳ない。







これからは上級生に混ざって6on6をしていくことになると思うけど、とにかく1本1本の6on6を大事にしてほしい。MTGや動画を見てインプットしたことを自分でアウトプットする。そしてその動画を見て再度修正してインプットする。それを繰り返せば確実に上手くなる。







大事なのは、本当にちゃんと毎本考えながらできていたのか?ということ。






毎日自分に厳しく問い続けてほしい。







あとはやっぱりくだらないキープミスやパスキャミスはしないようにしよう。







厳しい言い方かもしれないけど、チームにはミスをしても許される選手と、ミスを許されない選手が確実にいる。日本一を目指すトップレベルの早稲田ラクロス部ならそれはなおさら。







普段活躍していいプレーをしている選手と、たまに使ってもらえる選手や上のチームで試してもらっている選手が同じ1回のパスキャミスをしたとしても、それは同じ1回のミスの価値ではない。







前者のミスは、まあたまたまだろ。という見られ方をされるが、後者のミスは、やっぱりだめか。という見られ方をする。







しかしだからといって、ミスを恐れてそつなくこなそうとしてもいけない。これがまた難しいところ。








この両者の違いは今まで築きあげてきた、コーチや周りからのその人に対する「信頼」の差に他ならない。






現時点で後者の人が出来ることは、潔くその差を受け入れて、信頼を勝ち取っていくこと。






そこでどうせ無理じゃんしょーもなと腐るか、こなくそと思ってひたすら自主練するかは任せるが、せっかく早稲田ラクロス部に入った以上、泥臭く頑張ってほしい。






信頼の勝ち取り方にも様々な方法があるはず。





もちろん選手として入部した以上、プレー面で貢献できるようになることが一番大事。






他にヒントを挙げるとすれば、例えばメンバーから外れたとしても、チームを落とされたとしてもふてくされずに活気があるやつ。雰囲気づくりがとてつもなくうまいやつ。






あとは、ラクロスはコミュニケーションが非常に重要なスポーツの特徴上、声がでかくて何考えてるかわかりやすいやつは使ってもらいやすい。






うざったいくらい練習中や、LINEでめちゃくちゃ質問してみるのもすごくいい。






どうでしょうか。ここらへんは自分の意識を少し変えるだけですぐ実行できそうだと思う。








幸いなことにこのラクロス部にはいい人が多い。きっとしつこく質問してうざがるやつなんていないはず。






1人で行き詰ったときは、周りを頼ればきっと助けてくれる人がたくさんいる。







後者出身の身分として、後輩たちみんなの活躍を期待しています。がんばれ。







とても言いたい事の1つが言えた。






ここまで読んでくれてありがとう。既に長くて申し訳ないですが、あともう少しだけお付き合いください。








話を戻すが、3年の初めはCでスタートした。何回かBでプレーする機会をもらえるも、チャンスをことごとく掴み切れなかった自分は、結局このCチームに1年間を捧げることに。






この1年間の経験が学生コーチという選択肢を考える大きなきっかけになった。







なおやとはずっと喧嘩してた気がするけど、微力ながら菅野組をよりよいチームにするためになにが必要かずっと考えてた。






そんな環境の中で、主体的にチーム作りをする感覚に楽しさを見出し、後輩の成長を心から嬉しいと思える自分の新しい一面に気づいた。






大好きなチームだったからこそ、準決で負けた後走ったガゼルは泣きながらやってたし、「なんだかんだ1年間ずっと一緒にいたな、同期より過ごした時間多かったわ笑」なんて言ってくるまーちゃんの言葉には、不覚にもぐっとくるものがあった。







この1年間で素晴らしい経験をさせてもらった。ひとえに菅野さんの人間力のおかげです。







また年は明け、今度はBで山﨑組での活動をスタートした自分は、植村のA昇格によってBリーダーを務めることになった。期間にしたら1ヶ月だったとはいえ、本当に濃い1ヶ月だったと思う。






今までBでほとんど活躍したことのない、自分がリーダーでいいのか。誰もいうことを聞いてくれないんじゃないか。きっとコーチ陣も期待してなくて、今年のBは終わったな、とか思われてそうだな。なんてことをずっと考えてて毎日バッド入ってた気がする。






グラウンドの都合でBC合同にせざるを得なくて、2on2スパすら1ポイントでやるしかない。全然パスは続かないのに、盛り上げる声もなくて、全然順番まわってこねーじゃんなんて声も聞こえてくる。






誰にも頼れず、俺が不甲斐ないせいだ、どこから手をつけてチームを作っていけばいい?なんて練習後に考えてたら、わかこから宮野さん顔死んでますけど大丈夫ですか?と声を掛けられる始末。






そんなこんなしてたら、あっという間に学生コーチを選ばなければならないタイミングがきた。






何回も学年MTGを重ねて、自分の想いを整理する中で、結果として学生コーチになるという決断をして本当に良かったなと思ってる。もはや天職だったとまで思ってる。







みんなの前では俺以外いないっしょ。みたいなテンションだったけど、最後までしんどかったけどBリーダーを続けたい気持ちもあった。






あの時、彼女との電話を断ってまで俺の相談に乗ってくれた植村。






宮野の選択を尊重すると応援してくれた半場さん。






何言ってるかわからない泣きながらの俺の決断の報告を真摯に聞いてくれただいき。






涙も引いて少し落ち着いたころに電話したら、なぜかそっちが泣き始めたコーとハセ。






責任もって未来の早稲田ラクロスを担う子たちを育てるという覚悟が出来た忘れられない日です。






学生コーチになってから最初にぶち当たった壁は新歓。






コロナで自分たちが新歓されたことなかったし、何が効果的な方法なのか検討もつかなかった。






こうきとこうしをサッカー場の壁の前で教えながら、20人入ればいいねなんて弱気なこと言って、こうきに心配させてしまった。






そして迎えた東大戦。あの時悔し涙で泣いてる1年生たちを見て、二度とこの子たちにこんな思いはさせたくない。俺はただの4年生の上級生ではなく、勝たせられるコーチにならなければいけない。と強く思った。悔しくて申し訳なくて自分の考えの甘さに腹が立った。






東海大戦で負けた後も、どうすればいいのか、このままで本当にサマー優勝できるのか、わからなすぎて帰りの車の中で運転もせずにずっとぼーっとしてた。






あの頃は、コーチでいなきゃいけないと思うあまりに普段みんなにラクロスを楽しんでくれと言いながら日々を楽しめていない自分がいた。






どうしたらいいかわからなくなっていた時、奥さんや井原さんに言われた、





「宮野がどーゆーチームにしたいかじゃない?」という言葉。





そこではっと気づき、すごく楽になった。





俺にしかない強みや魅力があるはず、なんで学生コーチになったのかもう1度考え直した。






すごく楽になった、楽しくなった。だからこそサマー優勝できたのは本当に嬉しかった。






αには井原さんがいれば俺はいらないんじゃないかと思った時もある。やっぱりあの人はすごいし、うますぎるし、決断にも芯がある。なんでいまだにあんな動けるのかわからない。







ただ1歩引いて全体を見たり、何が今チームにとって必要かを先回りして考えたりすることは既に癖づいてたし、自信があった。1年生がラクロスに専念できる環境づくり、井原さんや成澤さんがラクロスを教える事だけに集中するための環境作りには特に注力した。







今それがどれほどまでできているのかはわからないが、最後まで全力を尽くさせてほしいと思う。







まあとにかく1年生たちが無条件に好きだ。もうかわいくて仕方がない。







本当は1年生1人1言ずつこの場で伝えるつもりだったけど、正直1言でおさまる気がしなかったから、途中でやめた。伝えるなら直接面と向かって伝えたいな。






ただ感謝の言葉を面と向かって伝えるのは少しこっ恥ずかしいので、この場で伝えさせてほしいです。






まず両親へ。


あまり選手として活躍する姿を見せてあげられなくて本当に不甲斐ないです。


ラクロス部に入る時も翔大が決めた事だからと背中を押してくれてありがとう。思えば、今まで何かを決断した時もなにも否定せず、ただ応援してくれてた気がします。


本当にいつもありがとう。これからもよろしくお願いします。






奥さん。


学生コーチになってから何かと気を遣って声をかけていただきありがとうございます。今まであまり関わりが無かった分、今年1年関わることが出来て本当に嬉しかったです。


また、自分がコーチをやってみたことで、ただでさえ1年生だけでも大変なことは多いのに、全てのチームを、それも普段お仕事をされながら見られていることが信じられないです。


最後、必ず結果でお返ししたいと思います。






次に同期へ。


言わずもがな、俺がこの部活に居続ける大きな理由です。人数は少ないけれども、いろんなやつがいて、いろんな考えがある。たくさん影響を受けさせてもらいました。楽しい時間をありがとう。これからもよろしく。







井原さん。


あなたがいなければこのチームは成り立っていなかったです。方針が迷った時の思い切った決断力。一言であっという間に1年生は上手くなるし。αがサマー優勝した時に熱い抱擁を交わしたのは忘れないです。明日ももう1度やりましょう。






成澤さん。


正直、こんなにも仲良くなると思ってなかったです。俺が悩んでいるときにいつも寄り添ってくれたことで本当に助かりました。成澤さんがいなければ今年の1年間、ここまで充実してなかったです。ウィンター終わった後もしっぽり会いましょうね。






そしてたけし。


いつも俺の気が回らないとこに気を遣ってくれてありがとう。どうしても全体を見るあまりに選手1人1人に向き合えないことが多くて、そこをしっかりカバーしてくれててありがたかった。矢野川チルドレンみたくなっている子がいることには少し嫉妬してます。


明日は、俺らが1年間費やしてきたことを彼らが証明してくれることを信じて、背中を押してやろう。



何故か君の強たれには宮野のことは触れられていなかったけど。。。






だらだらと長くなってしまいました。ここら辺で締めさせて頂こうかな。








井原組は最強だ。これだけは胸を張って言える。






ここ1ヶ月で急激に上手くなった君たちを見て、本当に頼もしく思う。









明日、それを証明する自覚はあるか?








だいき率いるAチームが闘志を見せてくれた。







植村率いるBチームが感動をくれた。






ひで率いる、そしてふなDが賭けたCチームが勇気をくれた。











最後に俺らが有終の美を飾ってやろう。








そして早稲田の強たれを証明しよう。







俺たちが最強世代だ。






お前たちが最強世代だ。






井原組が最強世代だ。













行くぞ











Avenge




学生コーチ(#35) 宮野翔大


コメント
名前

内容


名無し
2023-12-10 00:53:14

君の思いや感情が手に取る様に解りました!
凄まじい成長を遂げたと感じます?
ここでの経験則は後の人生にとって貴重な体験となり、遂行してきた!やったんだ!やれたんだ!
出来ないではない、やるんだよ!

数々の表裏左右から手探り状態よりやりはじめチームを纏め上げ達成のサポートを全力で遂行してきた。

柔軟な考え方と頑固な考え方両方を兼ね備え意見の対立も全力で受け止め何が最善策か常にやるべき事をやり遂げて来た結果が信頼を獲得し強いチーム作りの基盤となっていたのだと信じたい。

このチーム育成に費やした全力の日々の辛さや思い、達成や挫折、後の人生の糧となり輝かしい未来に必ずや役立つ事を影ながら応援する。

応援者