自分を信じると書いて「自信」と読むが、この言葉とは無縁のラクロス生活だった
高校3年生の夏に幹太さんから野球出身者は上手くなれると話を聞いて、大学からはラクロスをやろうと松尾と話していた。
初心者からでも日本代表になれる、早稲田は全学2連覇していてそんな凄いチームで活躍することを夢見て入部した。
しかし、現実はそう甘くなかった。
1年生の頃はパスやシュートは思ったところに行かないし、プッシュはめちゃくちゃ痛くて接点から逃げてたし、何をやっても上手くいかなかった。
初得点も慶應との練習試合で攻める方向が分からず、自分も含めて全員がパニックになって、たまたま得点できた。
新人戦の時も人数不足でMFやりながらロングもやったりしていた。
「ラクロス向いてないんかな」
1年生の頃は常々思っていた
2年生になってBチームに上がり、周りの先輩がめちゃくちゃ上手くて同期もどんどん上手くなっていくし、自分も置いて行かれないようにオフの朝はグラウンドに行って自主練していた
とみけんさんに「エゴを出せ!」と練習中に何度も言われたけど、自分のプレーに自信が無くて、消極的なプレーばかりをしていた
それでも、Bリーグ全学準決勝の近大戦で決めた得点は今でも忘れない。
得点した時にりゅうやと松尾が真っ先に駆けつけてきて、ボックスに帰ったら皆が喜んでくれて、同期がLINEしてくれて、本当に嬉しかった。
「ラクロス部に入って良かったな」と心から思えた
3年生はポジション転向もあって、自分の中でも苦しいシーズンだった
MFに戻っても身体は動かないし、今までみたいなプレーはできないし後輩もどんどん上手くなっていて、上級生として後輩に背中で示さないといけないのに、何も出来ない無力感を日々感じていた
「自分の強みはなんだろう」「自分には何が出来るんだろう」
そう思って過ごしていたら、あっという間にシーズンが終わっていた
4年生になって、初めて組織全体のことを考えるようになった
「自分がこのチームでどのように貢献できるのだろうか」
悩んだ結果出した答えが学生コーチという選択だった
今年は特に不安と隣り合わせだった
チームとしては練習試合に中々勝てないし、コーチ陣も全員が初めてで手探り状態だった
個人としても1年生一人一人に対して、どの選手にどういう言葉を掛けるべきなのか凄く悩んだ
「自分が選手に対して掛けた言葉は間違っていなかっただろうか」
この不安は正直今でも思っている
けど、それでもそんな自分たちコーチ陣を信じてついてきてくれて
サマー優勝できた時は本当に嬉しかった
そして明日、井原組として2つ目の冠を奪う闘いが始まる
こんなラクロス部生活を送ってきた自分から伝えたいことは2つあります。
まず1つ目は「自信を持てなくてもいいということ」
甘い考えだと感じる人もいるかもしれない
勿論、勝負の世界にいる以上勝ち負けが存在するし、白黒はっきりさせないといけない場面がある
勝てば白星、負ければ黒星
だけどそれはチームスポーツをやっている以上、自分1人ではどうしようもないこと
その白と黒の両極端の色の間には無数の色があって様々な色が合わさって白や黒になる
チームも同じで選手一人一人の色が合わさって勝ったり負けたりする
勝ち=白でラクロス生活を終了するのが一番わかりやすく、気分良い終わり方だろう
だけどそんなのは一握り。もちろんそれが一番なのはわかりきっている。
だが、自分がラクロスを通して、自分自身どれだけ成長し
どんな形であれ貢献できたかが重要でそれが自分にとって白に近い色であれば、それはそれで自信を持っていい。
そして2つ目は「とにかく感謝をすること」
今、自分が置かれている環境はまったく当たり前ではないということを今一度認識して、感謝をして欲しい
その感謝は親や友人或いは他の見えない誰か、誰に向けてでも良い
芝のグラウンドで練習ができること・練習時間を管理してくれること・ボトルケアしてくれること
挙げ出したらキリがないが、それが仕事と言ってしまえばそれまでのこと
だけど、感謝の気持ちを持つことで行動や姿勢が変わると思うし
「ありがとう」の一言を伝えるだけでもいい
どんな状況や環境であっても感謝することだけは忘れないで欲しい
最後に感謝の想いを伝えたいと思う
両親へ
いつでも話聞いてくれて時には厳しいことも言ってくれて
それでもどんな時でも味方でいてくれたお母さん
本当にありがとう
高校の時よりも早起きになってしまってごめん
あと1週間だけお付き合いお願いします
野球以外はやらせへんと言っていたお父さん
ラクロスに関して無関心なんかなと思いつつ
それでもたまに「調子どうや」とか気にかけてくれてありがとう
そろそろゴルフ勝てると思うんでまた行きましょう
同期へ
本当に人に恵まれたなと思ってます
1番同期に色々迷惑かけたと思うし、申し訳なかったです
自分たちの活動が終わっても1年生合宿に来てくれたり
1年生から4年の○○さんめちゃくちゃ優しいとか上手いとかたくさん聞いたりして
凄く誇らしかったし、嬉しかった
最高の同期です
山﨑組で良かった、本当にありがとう
コーチの方々へ
学生コーチになり、改めて偉大さを実感しました
平日の忙しい時間の合間を縫って、部のことを気に掛けてくれたり
休日の朝早くからグラウンドに来て下さったり
見えないところで様々な尽力を頂いて、本当に感謝しております
有難うございます
1年生へ
ここまで自分たちコーチ陣についてきてくれてありがとう
本当に濃いけど、いいメンバーに恵まれたなって思ってます
ファールケアしない宗一郎、朝の機嫌最悪なりょうた、ひだえずき、すぐに萎えるひろと
なんだかんだ上手いひびき、気づいたら帰ってきてるあこちゃん
足首弱いこうき、足早すぎるゆうや、いつもパキってるれお、なんかうるさいじゅんぺい
ダッジ切ってから遅い藤、豆腐メンタルのそら
自分から絶対聞いてこないいつき、いるかいないか分からないこうへい、いつも不安そうなゆうち、ほぼ猿のりょうへい、筒井大好きなこうし、急にカットインしてくるたいじろう
ゆうまとニコイチなたくみ、宇宙人なだいき、愛弟子のりゅうたろう、エンジェルパス吉原
何郎川かわからないごろう、グラボだけは1番の軽トラなかじ
いつも名前だけよんでくるかずき、いちいちうざいさくた、いつも目がバグってるしょうえい、おじさんなけい、真面目すぎるじょー、動体視力0のカーウィー、自分の道で頑張ってるしゅんたろう、「中やめろ」のえいじ、謎にくそ上手いけんしん
いつもめちゃくちゃ元気なマネージャー、いつも言うこと聞かない選手がいて大変そうなトレーナー、めちゃくちゃ無理いっても快諾してくれるAS
こんな最高な1年生のコーチをできて、これからの成長を楽しみにできることが
自分にとって1番の財産です
ウィンター優勝して、もう一度コーチ陣胴上げ期待してます
やれるだけのことはやってきた
あとは自分を信じてやるべきことをやるだけ
どんな形でも良い
勝利に貪欲に泥臭く
井原組2つ目の冠を奪いに
さあ行こうか
AVENGE
#51 矢野川武司