勝負の世界は残酷だ。
練習試合では無失点、無敗でもあすなろの予選であっけなく負けることもある。
グラウンドで活躍する同期を外で応援することしかできないこともある。
2年生でスタメンまで上り詰めたと思いきや、1か月後にBに落とされることもある。
あと数十秒しのげば行けるはずだった全国も、
見えてきたはずの日本一も、
圧倒的な個の力で打ち砕かれることもある。
自分が4Q終盤のチャンスで外したあの場面はしばらく頭から離れなかった。
1つの決めきり、1つのグラボが勝負の分かれ目になることを身に染みて実感した。
悔しさなんかより、みんなへの申し訳なさと自分のみっともなさに失望した。
あんなに強かった田中組でも負ける。
「4年間を肯定するための戦い」
進士さんがよく言っていた言葉
努力するのは当たり前。そう簡単に報われるわけがない。
いくら自主練しようが、ウエイトの重量が上がろうが、長時間ミーティングを重ねようが、負けた時点で全てを否定されるような
結果が全ての世界。
もちろん部活動を通じて得られる人間関係や努力する過程は一生の財産になると思う。
100人を超える組織において自らの価値を発揮する方法。リーダーとして同期や後輩との向き合い方。自分のスキルアップのための自主練やウエイトに取り組む姿勢。組織が一体となって応援する、応援される関係性の築き方。挙げだしたらきりがない。
人として成長できる素晴らしい環境だと思う。
ただ、中学も高校も最後に負けた試合は今でも覚えているし、
ラクロス部に入ってからも先輩の引退が決まる光景は鮮明に覚えている。
結果は残念だったけど、みんなと過ごした日々は幸せだった。
そんな終わり方では満足できないだろう。
勝負の世界は残酷だ。
今年こそは、と挑んだ早慶戦も4年間負け続けた。
多くの先輩や友達、家族
たくさんの人が応援に駆けつけてくれたが、
相変わらずチャンスで点を取ることはできなかった。
今まで一生懸命共に頑張ってきた同期や後輩をボックスから外す選択をするとき。
本当に自分が決めていいのか?
この決断で彼の人生が大きく変わってしまうのではないか?
なぜ自分にこのような権限があるのかと不思議に思うことがある。
もちろんこれまで一緒に頑張ってきた4年生と一緒にラクロスがしたい。
だが、リーダーが情でメンバーを選ぶ組織が日本一を取れるほど現実は甘くない。
なかなか試合に出場できなくて辛い1年を過ごした人もいると思うが、
これを乗り越えた先の自分には、絶大な自信を持てるようになるはず。
自分も早実野球部での日々を乗り越えたことで精神的な成長と圧倒的な自信がついたから。
常にメンバー争いの挟間にいて、練習中以外のいつ何時も監視されている気分。
紅白戦はいかに目立たずに、ミスをしないことで±0を狙っていた。
痛いほど気持ちは分かる。消極的になるし、純粋に部活を楽しめない時間。
今はきついだろうけどもがき苦しみながら頑張ろう。
4年になってから色々考えるようになった。
なぜ日本一を目指しているのか?どのようにして日本一を目指すのか?
これまで支えてくれた人々への恩返しがしたい、期待に応えたい。
ありきたりな理由だが、これが自分にとっての原動力であると思う。
休日を犠牲にして指導に来てくださる嶋田監督、コーチ陣の方々
特に半場さんは本当にお世話になりました。
朝練前にヘッドコーチが誰よりも早い時間にシュートを打っているチームは日本でいや、世界でうちしかないと思います。年齢や立場によらず、大胆に、ポジティブに自らが行動して周りに示す姿勢は自分の理想とするリーダー像でした。
未だに試合の応援に駆けつけてくださる学生コーチや先輩方
これまで一緒に頑張って来た同期と後輩たち
下手すると自分よりもラクロスにはまっている両親
予定を変更してまでB全学FINAL応援しに行っていたり、明学対名古屋の試合をパンフレットと動画を見てアナライジングのようなこともしていて驚いたな。
これ以外にも本当に色んな人に支えられており、その恩返しとして日本一になる。
その上でまずは日本一のオフェンスユニットを作り上げること。
これが自分の使命であり、野澤組の日本一に貢献できる方法だと考えた。
25 WASEDAとしてこれまでの常識をぶっ壊す、10点取って勝つラクロスを目標にした。
1点の重みを軽くすることで一発勝負の運要素を減らす。
近年危うく流行りかけていたショート対面で時間稼ぎなどつまらないことはしない。
グラウンドにいる全員がひたすらゴールに向かう、見ていてワクワクするラクロス。
攻めて、攻めて、攻めまくるラクロス。
まさに「巧より強たれ」だ。
シーズン当初は正直な所、目標は高く設定しようという考え方で10点は現実的でないと思っていたが、シーズンを通してランメニューをやったし、ディフェンス陣も慣れないオフェンスを練習してくれて少しずつ点が取れるようになって、六大戦を優勝できた。
ただ、早慶戦と最強決定戦では全く通用しなかった。
個人的にも上手く行かず、この時期はなかなかメンタルにきたが、ここでマインドセットリーダーの中原先生のおかげでチームをなんとか立て直せたと思う。
今、ここ、自分
1つのグラボ、1つのライド。今その瞬間に、その場所でできることを全力でやり切ること。
勝ち状況、負け状況関係なく、正しいマインドセットでひたすら今に集中する。
そしてリーグ戦では平均7点を超える得点力で予選を1位通過。
どの試合も負けてもおかしくなかったが、終盤での修正力や粘り強さに加え、一貫してやってきたフルフィールドで何とか走り勝ってきた。
そして過去3年で2回負けていた因縁のFINAL4
日体に10点とって全国を決めた。
引退がかかった大一番の試合で、ずっと目標としていたことを達成して見せた。
点は取れなくて申し訳なかったが、ただただあの試合は楽しかった。
この瞬間があるから勝負の世界で戦い続けるのだろう。
ゴールネットが揺れた瞬間、静寂が一気に破れ、
スタンドが爆発するようなどよめきに切り替わり、
笑顔の皆が駆け寄ってくる、あの一瞬がたまらなく好きだ。
このような幸せを味わえるのも残酷な勝負の世界の醍醐味だ。
ラクロスが純粋に好きとは断言できないけど、
ラクロスを通じて「仲間」の期待に応え、一緒に喜びを分かち合うのが大好きだ。
これを原動力にこれからも頑張り続けられるだろう。
親愛なるオフェンス陣へ
まずはありがとう。ここまで着いてきてくれて。
みんな本当に上手くなったと思う。
早慶戦あたりは点が全然取れなくてどうしようかと思っていたけど、
リーグ戦の死闘を重ねるごとにオフェンスのピースが揃っていくような感覚が嬉しくてたまらなかった。
その過程で本当に皆に助けられた。
俺があまり強く言えない部分をコルトンがしっかりと注意してくれるし、
(オンとオフが激しすぎるのは直してください笑)
いおりと吉田は既にエースの風格が出てきているし、
(来年の世代No.1 Brothers期待しているぞ)
俺が調子悪い日や、試合前の練習で少し雰囲気が悪い時に、意図的なのかは知らんけど
はるまがポジティブな声出してくれて、実はものすごく助かっているし、
(ご両親も美味しいご飯をありがとうございます)
平山も2年生ながら盛り上げてくれるし、ボールアップ警察やってくれるし、
カニと岡地はニコニコでスクワットやるよね?って誘ってくれるし、
ブルガリアンスクワット8repでやろうと言っても、カニがボケなのかマジなのか分からないけど10repやり始めて、その後岡地も平然と12repやる鬼畜ノリで一切妥協させてくれないし、
さんしは学生コーチ候補から全学一回戦MVPまでのし上がってくれたし、
(しっかりと結果出してくれて嬉しかったけど、フィードバックを悪口と勘違いして冤罪なすり付けてくるのはやめようね)
みっちゃんは俺より身長5cm小さいけどここぞという場面で決めてくれるし、
レオは高1の時の高3のカニさんのことをいじったり、そのまんますぎるゆっさんの真似しておちゃらけているけど、練習はものすごく真面目に取り組んでくれるし、
ゆっさんは反省たくさん出してくれるし、「こうしたらここが絶対に空くんだよね」とアシスト講座してくれるし、
(思えばゆっさんがOMF転向してからオフェンスがどんどん良くなっていったのかもしれないね)
大橋は起用方法が難しすぎて頭抱えまくったけど、大舞台でめっちゃ勝負強いし、
(10年目の早慶戦でハマってかなり嬉しかった)
井原はもがき苦しみながらも絶えずに努力してくれているし、誰に対してもどんな状況でも間違っている事には指摘してくれるし、
じょうにも散々迷惑かけたけど、自慢のBチームで全国制覇してくれたし、
このメンバーで日本一を目指せてよかった。
日頃から練習動画やスカ動画を見て的確なアドバイスを下さり、iPadを使用した試合中の精度高い修正で本当に助けていただいた海里さん。
現役の頃はライバルとして、コーチになってからは選手の特徴も踏まえて戦術や方針を一緒に考えてくださった優太郎さん。(もう少し練習に来ても良かったんですよ笑)
あと2勝して正真正銘の日本一のオフェンスユニットだということを証明しましょう。
週5で会っているのにウエイト場行くと毎回「俺胸大きくなったくね?」と確認してくるはるみち
ローTすぎて漢気じゃんけんずっと回避している寺田
英二に強制連行してくる辻村と柴谷
24時間365日受け付けてくれる松崎のマッサージ
まおのテーピングのフィット感は日本一だし
ももこを筆頭としたMG陣のクロスチェックのおかげで毎回セーフだし
(六大学明治戦の決勝ゴールクロス吹っ飛び事件も実は注意してくれていたよね。本当にごめんなさい。)
1on1する度に勝ったら最終面接とか言ってくる作田とか
だいぶ自信無くすほどシュート止めてくるけんしんとか
オフェンスの出世番号引き継いだのにSSDMになってしまった成瀬とか
全員には書ききれないけど、おかげさまで毎日が充実しています。
これからもよろしく。
明日は全国準決勝。
ラクロス界で期待されている下剋上の風潮に対して、空気を読まずに圧倒しよう。
いつも通り今、ここ、自分で。
ひたすら攻め続ける。
これまでひたすらPUMPさせてきたフィジカルで
支えてくれる人々の想いを背負ってAVENGEしよう。
日本一までの軌を
一体の矢印となって突き進もう。
VECTOR
#7 AT 小川隼人

