「巧より強たれ」
これは早稲田ラクロスの部員として、
4年間本気で日本一を目指してきた者だけが書くことができるもの。
これを自分が書いていいのか。
いまでも疑問に思う。
でも、こんな経験をした人はこれまで自分しかいない。
だからこの場を借りて感謝の想いを伝えたい。
1年生の5月初旬。
入部からたった1ヶ月。
まだラクロスのラの字も知らない頃。
膝の怪我により約1年のリハビリ生活が始まった。
同期がサマーウィンターと活躍する中、
自分はまだパスメニューに入るのがやっとだった。
そのままシーズンが終わり、焦りという感情はとうに通り越し、
自分がプレーしている姿を想像できなくなった。
プレーできないのに、試合に出れないのに、
チームに所属している意味はない。
このままだらだら続けていても得られるものはない。
そんな思いから部を去ることを決意した。
当時の自分にとってスポーツはプレーすることに価値があった。
お世話になったトレーナーの先輩達には本当に申し訳ないことをしてしまった。
それからはその悔しさをバネに色々なものに挑戦した。
ラクロス部の先輩に促されプログラミングも始めた。
辞めてからもラクロス部のみんなと授業を受け、
ご飯を食べ、一緒に過ごした。
みんなの暖かさにいつも支えられ、
みんなが頑張る姿に常に刺激されてきた。
それと同時に悔しい気持ちとみんなを羨む気持ちを常に抱いてきた。
そして3年の終わり頃。
ASとしてやってみないかと声をかけてもらった。
ラクロスのラの字も知らないままの自分には正直不安だった。
それでも、自分がみんなの役に立てるなら。
みんなと一緒にまた日本一を目指せるなら。
自分の全力を尽くそうと心に誓った。
今度は自分が恩返しをする番だ。
辞めてからの2年間で価値観が大きく変わっていた。
「必ず一年で結果を出して、チームの勝利・チームの日本一に貢献します。」
あれから一年。なにができたのか。
どんな結果を残しただろうか。
正直まだなにもできていない。
チームを支えてこそのスタッフなのに、
期待を込めて受け入れてもらったはずなのに、
日々プレーヤーやマネージャーに助けてもらっている。
まだまだできることはあるはず。
もっともっと考え、動かなくてはいけない。
少しでもみんなの勝利の助けになりたい。
自分を受け入れてくれた同期、後輩、お世話になった先輩達のためにも。
このままでは終われない。
これからの厳しい戦い。
一部員として本気で戦う。
最後に、
今年たくさん試合を観てきて気づいたこと。
早稲田のラクロスは面白い。
こんな激しく、面白いラクロスをしているラクロスは他にはない。
早稲田のラクロスで、
この唯一無二のラクロスで、
唯一無二の仲間と一緒に、
日本一を目指せる環境は本当に幸せだ。
みんな本当にありがとう。
与えられた環境は存分に活かさなくてはならない。
日本一は俺たちの使命だ。
そのためにもfinal4の慶應戦。
勝利の紺碧をグランドに響かせよう。
攻
AS 高橋友太