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2019

〜巧より強たれ〜『タガタメ』琴野大輝



ずっとスポーツをやってきて、“誰かのために”なんて考えたことなかった。






自分が試合に出て、良いプレーをして、活躍して、人に認められること。




それが何よりのモチベーションだった。






だから、自分が出ていない試合で、負けてめちゃくちゃ悔しい思いをした経験がないし、勝ってめちゃくちゃ嬉しかった経験もない。










でも、今年の5月19日、早慶戦。






一生忘れられない誕生日になった。





延長の末、早稲田のシュートが決まり、ボックスを飛び出した。




自分が出れなかった試合で、勝って、あんなに嬉しかったことはない。




自分が出場できないモヤモヤとかイライラが全て吹き飛んだ。




今年のサマー優勝も、ついこの間のBリーグ優勝もそう。







何でこんなに嬉しかったかというと、やっぱり、これまでずっと一緒にラクロスをやってきて、苦楽を共にして、葛藤とか色んな想いを知っているみんなが活躍していることが、自分事のように思えたから。




同期を改めて誇らしく思ったし、みんなの笑顔が嬉しかった。




あとは、ラクロスどうこうじゃなくても、みんなと遊んだり、話したり、ふざけたり、、、くだらないようで、ずっと笑ってたあの時間が、一番楽しかった。




みんなと過ごした何気ない毎日が、僕の大学生活の宝です。






ありがとう。










後輩へ





7月に約半年の離脱から復帰して、そこからC,B,Aと全チーム渡ってきたけど、感じたことが一つある。






「自分を表現しないともったいない。」







色々思うことはあると思う。




本当はこれができるのに、とか、こうなったらおれだって、とか。




自分を守っておけば傷つきはしない。






でも成長もしない。







高校の部活の顧問の先生が良く言っていた言葉、「俺はグランドで表現されたものでしか評価できない。」




思っているだけじゃ分からないし、表現しないと伝わらない。




自分をもっと表現しよう。




試合で活躍できるかどうかは上手い下手じゃない。






後はほんとに楽しんで!




何か冷たい感じになっちゃったけど(笑)






みんなのことも大好きです。




プレー面は頼もしいなあって思うし、面白い人たちたくさんいてまじで楽しそう。




僕がもし一年、二年遅く生まれていても、ラクロス部に入り4年間楽しめる自信あります。











今年は何かと練習ができないことが何度かあった。




一番ラクロスがしたい時にラクロスができない。




離脱中、ストレスとかは意外になかったし、普段からあんまり焦ったりしないタイプだけど、関東ファイナル4でメンバー外になった時はさすがに、もうおれは戻れないかもしれない、と少し思った。




でもみんなは僕が帰ってくることが当たり前のように振る舞っていて、それが、「戻らなきゃ」という思いを何倍にもした。






「チームは家族」この前のミーティングであきらが言っていたのを聞いてめちゃくちゃしっくり来た。




家族だからチームで起こったことは他人事ではないし、家族だから真剣に向き合うし、家族だからただただみんなの笑顔が見たい。







任せてくれる期待に応えたい。応援してくれる人たちの期待に応えたい。





そう思うと力が湧く。





仲間の声援。一人じゃないと感じれることが何よりの力になる。





試合前、弱気になりそうなときスタンドを見る。





恐れは吹き飛ぶ。







早稲田の代表として試合に出れることに感謝し、自信と誇りと、全ての人の想いを胸に、全力でパスカットします。











WAVE




DF (#17) 琴野大輝



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