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2020

〜巧より強たれ〜『自分だけの強み』井手脩人



こう見えて、何事も人と競うことが苦手だ。




決して勝ちたいと思っていないわけではないが、




誰かに負けることで自分の甘さや弱さを突きつけられる気がするから。




すぐに他人と比較してしまう俺の悪い癖。






そんな俺が入部してラクロスをしてみた感想は




「ラクロスって辛いな」




だった。




この部活では、自分の評価が順位として明確に現れる。




それが嫌だった。




努力しても順位が上がらないことを恐れて、




傷つきたくないから、




「まだ本気出してないだけだし」




とか思って、本気で取り組むことから逃げていた。






当然βの3rdか4thセットが定位置で、練習試合なんてまともに出たこともない。




本当に情けない。






そんな頃、凛に言われた。




「お前、その順位でラクロスしてて楽しいの?」




こうして文字に起こしてみると、




出会って数ヶ月の奴にかなり厳しいことを言うなと思うとともに、




何も言い返せず悔しかったことを覚えている。




当時の俺に火をつけたのも、この言葉だったのかもしれない。




今では感謝さえしている。






それからは下手くそなりに、壁当てや動画研究に取り組んだ。




2年生になるとBリーグや育成リーグに出場できるようになった。




しかし、チームに貢献していたかと言われると全くそうではない。




1on1をすれば抜かれて失点。




スライドで飛んでも抜かれて失点。




俺はロングに向いていな、と何度も思っていた。




平塚や城大のような大きな身体もなければ、




奈須のような頭の良さもない。




(もちろん彼らの弛まぬ努力を忘れてはならない。)







そんな平凡以下の俺でもできることは何だろうと考えていたときに、奥さんに言われた。




「脩人が楽しくないと意味がない!」




壁当てをしながら電話をしたあの日のことは今でも忘れない。






自分がもっと上に行くために、




絶対後悔しないように、




そして何より、勝利に貢献して楽しいと思えるように、




自分の得意な壁当てとパスカットばかり練習するようになった。






そしていつしか、飛び出しからのブレイクパスのキャッチとパスカットでのキャッチが楽しいと思えるようになって、




自分の強みを手に入れた。




この選択が正しかったかはわからない。




まだまだ完成度も低い。




弱点を克服出来ず後悔もしている。




でも、正統派なスタイルではないかもしれないけど、俺にしかできないプレーで、みんなの力になりたい。







俺は今、Aチームにいる。




試合にもそこそこ出場している。




チームに貢献しているかと言われると、きっと貢献できている。






そんな俺は今、ラクロスが楽しい。




思い描いていたラストイヤーとは大きく異なってしまったけど、




残り少ないラクロス人生を楽しんでいきたい。




そのために




3日後に控えた中央戦




絶対に勝とう。









最後に感謝を伝えて終わろうと思う。




ラクロスすることを応援してくれて、支えてくれた家族、




忙しいなか毎週末練習に来て、指導してくださるコーチの方々、




毎日グラウンドの中でも外でも活躍して、チームの原動力となっているスタッフ陣、




小さくて細くて弱いロングを、辛抱強く試合で使って下さった先輩方、




毎日上手くなるかわいい後輩たち、




ラクロスを通して関わって下さった全ての方々のおかげで、ここまで来ることができました。




本当にありがとうございます。





そして、誇れる最高の同期たち。




みんな、ありがとう!


みんなで笑って終わりたい!


みんなで優勝したい!









DF #17 井手脩人


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