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2025

〜巧より強たれ〜『海の向こうへ』藤田穣

2023年11月20日午前2時


留学先で、ルームメイトを起こさないように静かに起きて、竜也さん率いるBの全学FinalをYouTube配信で見ていた。


その日は確か、期末テストの前日だった。


期末に向けてテスト勉強をしながら、植村組最後の試合を見始めた。

最初は勉強の合間に少しずつ見ていたのだが、気がついたら画面に引き込まれてしまっていた。


フィールドに立つ選手たちの熱い思い、そして当時四年生だった先輩方の覚悟が画面越しに伝わってきて、目を離すことができなくなった。


日本を出発してから2ヶ月。慣れない環境での生活や課題に追われる日々、そして留学先でも変わらず週5での練習。


正直、体も心も疲れ果ててしまっていた。


そんな時に見た植村組の試合は、自分の心を回復させ、再び前に進む力を与えてくれた。

試合後の竜也くんの漢泣きは、忘れかけていた大切なものを思い出させてくれるきっかけになった。


それと同時に、自分が置かれていた環境の良さにも気づいた。


一度早稲田のラクロス部から離れてから外から見たこでと、日本一というひとつの目標に向かい、志の高い仲間たちと一緒にラクロスができる環境がどれほど恵まれていたかを、改めて実感した。


画面越しではあったが、同期や先輩の熱い姿を見て、早くチームに戻って貢献したいという気持ちが強くなった。






そもそも、ラクロス部に入った理由は主に二つある。




一つ目は


「再び大きな目標にむかって本気で打ち込みたい」


高校時代自分はラグビー部に所属し、全国大会でベスト16に入ることを目標に日々練習に励んでいた。

しかし結果的には全国大会にでることすら叶わなかった。

最後の試合では、自分も不甲斐ないプレーをしてしまい、

チームとしても個人としても悔しい結果で終わってしまった。


大学生活が始まり、いとこが他大学のラクロス部だったこともありラクロス部の新歓に参加した。

新歓に行くとたくさんの先輩と話す機会があった。


そこで皆が口を揃えていっていた言葉が日本一だった。


日本一に向かって、総勢150名ほどが部活に打ち込んでいる環境が自分にとってとても魅力に感じた。

この環境なら、ラクロスという未知の競技でも覚悟を持って再び挑戦することができると感じた。






二つ目のラクロス部を選んだ理由は、留学を実現できる環境があるということだった。


自分は幼き頃から留学をしたいという気持ちがあった。

だから、「大学生になったら絶対に留学したい。」そう思っていた。

もし体育会に入るなら、留学が許される部活に入ると心に決めていた。


そんな時ラクロス部の新歓に行くと、


「留学してる人結構いるよ」


「南アフリカでラクロスしてる人いるよ」


などの情報をもらいとても留学に寛容な部活だということが分かった。


それから先輩に教えてもらい、早稲田ラクロスのHPにある留学経験者の対談ブログを読んだ。

その時はラクロスを始める前だったから知らなかったけど、森松さんと尾花さんというラクロス界の大スターによる対談であった。

Aチームで活躍しながらも留学経験を持つ二人の話は、自分にとって大きな衝撃であり、「ここでならスポーツに本気で取り組みながら、幼き頃からの夢である留学も叶えられる」と確信した瞬間だった。





こうして、ラクロス部への入部を決意した。







そして大学生活が進む中で、森松さんと尾花さんはいつしか自分のロールモデルとなり、「自分もこの人たちのようになりたい」と思う存在になっていった。







そして、月日は流れいよいよアメリカ留学に出発する時がきた。


森松さんがブログで言っていたように、アメリカではラクロス部に入る時にトライアウトがあった。


正直ビビり散らかしていた。


向こうは経験年数が何年も違う上手い人たちばかりいる。そんな人たちに勝てる気がしなかった。


現地で初めてラクロス部のミーティングに参加して、Freshmanで選ばれる人は10人という情報を得てさらに怖くなった。



そんな時に支えてくれたのはあのブログだった。



監督に評価されるために、一つ一つのプレーをやり切るなどパッションを見せることが大事だということを信じて、トライアウトに向かった。


予想通りアメリカ人はラクロスがうまかったが、日本人らしく泥臭いプレーをしてなんとか受かることができた。


その時は、この一年ラクロスをすることができるという安堵の気持ちが一番にきた。


アメリカでのシーズンでは、憧れの尾花さんが留学していた、University of

Washingtonとも対戦することができた(勝利)。




アメリカでのラクロスを楽しみながら帰国後のことを思い描いていた。





帰国したらアメリカ帰りのラクロッサーとしてAチームで活躍しようと、YouTubeで早稲田のラクロス部の練習動画を見ながら意気込んでいた。





しかし、現実は甘くなかった。


帰国しても期待された活躍ができない。


4年になってAチームに呼ばれても結果を残せない。


Aチームに呼ばれそうになった時に自分の管理不足で怪我をしてしまう。


最終学年になっても色々試行錯誤を繰り返したけど、自分が思い描いていた綺麗なストーリーをこの場で書くことはできなかった。





そんな自分でもラクロス部の4年間で確かに分かったことがある。



大学生活は、自分がどんな選択を積み重ねるかでその形がまったく変わるということだった。



何をどれだけやって、何を優先するのか、どのタイミングで動くのか。


目の前の判断を誰かに任せられるわけもなく、全部自分で判断しなければならない。


そして、結果的にはそこで行った選択が必ず自分に返ってくる。




だからこそ、「目の前の選択に責任を持つこと」は自分が思っていた以上に大事であった。


留学をするのかもそうだし、帰国後にどうやって部活に貢献するのかもそう、日々の練習でどのような姿勢で入るのかといった細かな判断まで、全部が、どのような人間になるかを決めていく。


ラクロス部は学生主体の組織だからこそ、より自分の選択に責任を持つ必要がある。


コーチが平日の練習でいない分、選手一人一人が日本一を目指している組織にいる自覚を持ち練習を作り上げる必要がある。




5月頃からはBOFリーダーとして、野澤組が日本一を掴むために、自分自身を含めてAチームに絡める選手を増やす責任を背負い、日々の練習に向き合ってきた。


最終学年になって広報局長をやると言ったのも、その一つ。


高校生までの自分だったら、絶対に選ばなかったことを、自分の意思で選択した。


チーム全体を巻き込んだり、発信したりする仕事は自分には程遠いと思っていた。


ただ、留学先で部のSNS運営に関わりSNSが持つ影響力を目の前で経験をして、もっと早稲田の魅力を発信したいと思った。



早稲田大学ラクロス部の魅力を発信して、強いチームとしてブランディングしていくことも野澤組が日本一を目指すために必要なことだと自分は考えて、広報の仕事を自分の責任として取り組んだ。




結果として、Instagramのフォロワーも1500人くらい増えて、少しでも早稲田の魅力を伝えることができたと感じている。








この4年間で学んだのは、


自分で決めて、自分から動くしかないというシンプルなことだった。


その積み重ねが、自分を少しだけでも成長させたのだと思う。


しかし、4年間ラクロスを続けられたのもサポートしてくれる人がいたからだ。





まずは両親、


小学校からずっと自分のスポーツを応援してくれてありがとう。怪我した時は一緒に悩んでくれるし、家に帰ったら美味しいご飯があるし本当に感謝しかないです。明日は今までで一番ガムシャラなところを見せます。




そしてコーチ陣


丸田さんとボブさんにはこの一年とてもお世話になりました。丸田さんにはラクロスだけでなく人生のアドバイスももらいました。明日は勝って二人を胴上げさせてください!


嶋田さんには広報関連で多くのサポートしてもらいました。迷惑をたくさんかけましたが、その都度的確なコメントを頂きました。野澤組が躍進する中良いメディアを作れたのは嶋田さんのおかげです。ありがとうございます。最後までやり切ります。





広報のみんなもありがとう。


みんなが作ってくれた画像やPVが野澤組に花を咲かせています。

ここまでInstagramのフォロワーを増やせたのもみんなのおかげです。


特に増村様、時には俺の細かい要望を聞いてくれて、膨大な量の画像やパンフレット作ってくれました。本当にありがとう。




そしてBのメンバー


今年たくさん関わったBOFメンバーは癖があるやつしかいなかったね。


矯正歯抜け仲間のいつきとか、


絶対にもう腰痛くない響己とか、


隙があれば彼女の話をしてるそらとか、


一人称オイラの地曳とか、


いつの間にか病院から抜け出してきたはせりとか、


なぜか明学とのFINALで明学側で出てたおたりとか、


憧れる先輩を間違えちゃった岸とか、


9月くらいまで一回も笑ったことなかったけんめいとか、


最近垢抜けフェーズ2に入った平山とか、


朝練の時毎回渋谷のエスカレーター上がったらいる樋田とか、


その前を逃げるように歩いてるひろととか、


自転車で事故って怪我しても、這いつくばってでも練習にくる陸人とか、


面白みのある人ばっかだったけど、この1年間みんなでラクロス上手く慣れてよかった。


明日は今年一番のOFをして円太に楽をさせてあげよう。


あ、忘れてた。藤もね。藤は俺がA上がる時は一緒に上がるし、B落ちる時は一緒に落ちるしずっと一緒にいたね。夏からDamnしか言えない口になっちゃってたけど、一番信頼してるから明日はお得意のダッジで相手の観客席を沸かせてください。期待しています。






最後に円太


今年一年怪我とか辛いことたくさんあったと思うけど、円太が作り上げてきたBチームでFINALまでこれてよかった。関東FINAL4で負けたら引退の場面で、円太いなくて絶対負けられないなって思ってるなかで、勝てたあの法政戦の安心感は忘れられません。明日はラクロス人生一番のパフォーマンスを見せてね。





同期のみんなには長くなっちゃいそうだから今度ラインで送るね。









明日はB全学FINAL関学戦。






Cチームが繋いでくれた野澤組全チーム優勝の道を途切れさせてはいけない。



一人ひとりが責任と覚悟をもって


必ず勝ち切ろう。





勝って、Aチームと一年生に


最高の状態でバトンを渡す。






見てくれた誰かに活力を与える試合を。




海の向こう側に届くような熱い想いで。




向こう側からは西島も見守ってくれてる。










明日の試合は、




どう足掻いても2025シーズンのBチームの最後の試合。






1年間、積み重ねてきたのは全部この日のためだった。








あとは準備してきたものを全部出すだけ。











最後の笛がなるまでその瞬間まで。











全力で勝ちに行く。





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OMF#27 藤田壌

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