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2015

〜巧より強たれ〜 『強さ』菊池若菜




「巧より強たれ」




早稲田らしさ、って言葉をよく耳にするけど、それはつまりこの部訓のことであると思います。





芯が強いこと。





それぞれの個が強くなると、それを取り巻く人の個が強まって集団が強くなる。そして早稲田の強さが生まれる。




ここに何を書くかとても悩みましたが、この部訓を冠するコラムに書くことは「強さ」についてであるかなと思い…




私の周りの人の強さ、そしてちっぽけな私なりに考える自分の強さについて書いていこうと思います。






早稲田は、強い。


でも、全ての人が始めから自分の強みを自覚をしていたわけではないと思います。






足が速かったり、物覚えが良かったり、個性の目立つ人はすぐに先輩に名前を覚えてもらえて、使ってもらえる。そんな人でもそれに甘え続ける人は早稲田には少ないです。





そして、強さがすぐに自分でも分かって、周りに気付いてもらえる人はほんの一握りの人だと思います。それはスタッフも同じ―。






つまり、どんな立場にいても自分との葛藤に一度は対峙するかと思います。

一度どころじゃなく4年間ずっとかもしれない。周りからの評価に関わらず延々と悩み続けるかもしれない。





それでも皆次の日に始発で東伏見に向かうのは、

そんな周りの仲間を常に見ているから

だと思います。






皆自分の個性を強みに押し上げようと必死だし、押し上げてあげようと周りも必死になる。





だから自分も頑張れる。





この部活ほど厳しくて優しい場所はないと思います。

葛藤から逃げられないけど、逃げたいとは思わない。





そしてかくいう私の強さは、そういう思いをもつ周りの仲間が作ってくれました。





峻希は世界の畑田って呼ばれていても朝一番からシュートの練習をしていたり。




たかひろは練習のあといつもキャンパスで分厚い本を開いていたり。




ゆうこは反発する意見をさりげなく調整してくれたり。




周りが個を強めるための努力を惜しまない姿を毎日見て、私はそんな仲間の為ならどんなことも全力で出来ます。





選手と、スタッフと、

「共に戦おう」

そう思って毎日練習に向かえること。





それが私の強みです。





常に向上する仲間を支えるためにはマネージャーである自分もレベルアップしていかなければいけない。





スタッフには対する相手がいないから、戦うというのは自分との戦いです。去年より、昨日より、もっと良い仕事が出来ないか考え続ける。




その思いを持ち続けることは心が折れそうなほど厳しかったけども、自分でも気付かない微々たる成長にも声をかけてくれる仲間がいたからここまで来られました。


恥ずかしいけど、これはもう自分の強さであるって言ってもいいかなって……






新しい仲間を迎えて喜んだり悩んだりした春も




汗だくになって急いで授業に向かった夏も




終わりの足音を感じて寂しさを感じた秋も




凍てつくような寒い日にひいひい言いながら皆でボトルを洗った冬も




全部が宝物で、私を作り上げていきました。

部活以外でたくさん我慢したこともあるけど、それを犠牲とは思わなくて、そういう道を選択したのであって…

この部活を選んだこと、大切な仲間に出会えたことが誇りです。





ちっぽけな私のちっぽけな強さの思い出が、これからの後輩の大きな強さを育てていけたら本望です。





若菜の巧より強たれは絶対長いよね~

って皆に言われて、まさしくそうなりました、すみませんでした(笑)





明日はついにBリーグ全日決勝。





Bチームのことを必死で考えて、悩んで、喜んできたちーずを皆で胴上げしよう!!





そして、また明後日から日本一を一つずつ積み重ねていきたいです。






マネージャー 菊池若菜


「不屈」

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