「泣くほど努力したのか」
2年のあすなろのときコーチに言われた言葉である。
俺らの代はサマーもあすなろも負けた。
悔しかった。
しかし「泣くほど努力したのか」と言われたときにそうだとは言えなかった。
そんな俺に新人戦でかりをかえす機会ができた。
今年の6月に2人目の学生コーチに決まった。
正直俺はコーチというような人間ではない。
リーダーシップもなく上にたつような人間ではない。
去年1年間Cチームリーダーを3年生ながらやらせてもらったがなにもかもがうまくいかなかった。
それまでいじょうに考えた。
毎日考えたがチームとしてうまくいかなかった。
自分だけでなく後輩にも大きく迷惑かけた。
そんな自分が学生コーチという立場になった。
学生コーチになったからには強い覚悟を決めた。
このままではだめだ…
必ず新人戦をとる。
その思いは強かったがうまくいかなかった。
1年生βチームを見ていたが夏合宿では正直勝てるチームだとは思えなかった。
しかし3週間後…
βチームは予選2戦2勝。
決勝トーナメントでは2連勝後早稲田αに敗戦。
負けてはしまったものの1ヶ月前のチームとは大違い。
俺自身が驚いた。
俺は学生コーチとしてたよりなかった。
しかし選手たちが俺を支えてくれた。
選手1人1人が考えてプレーをした。
だからこそ1ヶ月で成長した。βチームのメンバーを俺はとても誇りに思った。
でも負けたのは悔しかった。本当に悔しかった。
またそこからウインターへの挑戦が始まった。
新ルールでのウインター。
ウインターに向けての1年生練習でも俺はたよりなかった。
基本的にOFを教えていたが自分の知識が少ないからこそたよりなくなってしまった。
しかしそんな俺を支えてくれたのは今回も選手たちであった。
フルフィールド大会以降選手たちは本当に主体的になった。
みんなが自分たちで考えて、発言するようになった。
発言が増えるにつれてチームが強くなった。俺はそんな1年生たちと一緒に成長してきたと思う。
1年生たち、そして共にコーチとしてやってきたあつやとともに苦しみ抜いたからこそここまで戦ってこられた。1人ではつぶれてしまっていただろう。
俺を支えてくれてありがとう。
同期へ
まずは4年間ありがとう。下手でたよりない俺を仲間として一緒に戦ってこられたことが嬉しい。
人数が少ない世代だった。最後の1年
Aチームで日本1に向けて戦う同期
Bチームで毎日様々なことを考えてチームのレベルを上げている同期
Cチームで数少ない中多くの後輩を指導している同期
スタッフとしてオフを返上してまで選手をサポートしてくれる同期
引退した後も1年生のために東伏見まで練習に来てくれた同期
同期全員が苦しんだ。同期は苦しんでも最後勝てなかった。だからこそ共に苦しんだ同期の為にも最後に勝ちたい。
1年生へ
6月から約半年ありがとう。
サマーはα、β共に負けて悔しかったと思う。
そこからみんな大きく成長した。
ウインター優勝するためにどのチームよりも高い壁にぶつかった。
それを乗り越えるためにどのチームよりも練習した。MTGもした。
どのチームよりもラクロスをした。
そしてどのチームよりもスタッフが選手のことを支えてくれた。
ラクロスは選手だけではできない。スタッフに感謝して選手は戦おう。
早稲田として最後に求められるのは結果だ。
優勝するために自信を持て。やってきたことを誇りに思え。
優勝して覇者早稲田をみせつけよう。
全員笑顔で紺碧の空を歌って終わろう。
〜滾れ〜
学生コーチ 矢治雅基