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2018

~巧より強たれ~『凡骨の意地』宮崎晋



「今日は無理」





ラクロス部に入って何回それを思ったことだろう。





今日はフィジカルがあるから無理。





昨日あんまり寝れなかったから無理。





なんか足痛い気がするし無理。





理由を付けては本気で向き合うことを拒否してきた。





日本一に憧れて、





同期の中で一番遅く入部したのだから





人並み以上に練習しなければと思ったのも束の間





気づいたら骨の髄までサボり癖が染みついていた。





たまにやる気が出たかと思えば、





2か月も続かない。





しかしそんな俺でもやはり最上級生になると何かしなければと思う。





そんな風に思ってる中で、あるやつに言われた





「俺は、シンにCチームリーダーをやって欲しい」と





そいつは俺がラクロス部に入るきっかけを作ってくれたやつで、





たぶん本人は自覚もないだろうけど、





こいつはいつも俺のやる気を引き出そうとしてくれる。





思ってることを適当に言うやつだから





特に何も考えもせずに言ったのかもしれない





けれどこんな俺にもリーダーをやって欲しいと言ってくれる人がいる。





その思いに答えたい





そう思って引き受けた。





けれどというか、やはりというか





思った通りにはいかない





上手くなったと喜んでいた稲富や下山田といった後輩は上のチームにいってしまう。





ロングは少なすぎて練習試合もできない、





66をやるスペースもない





そんなチームでも支えてくれる同期や仲間がいるからここまで育成リーグは全勝できた。





彼等にとってはこのチームにいることは不本意でしかないはずだ





Aチームで活躍できるほどの力があったのに大きな怪我をしてしまった、りくと





度重なる怪我で、自分たちの思うように練習できなかったがんみ、たかくす、たくま





Cチームにはもったいなすぎる11をする、とんじ、





試合ではこいつがいなければもはやCのディフェンスは機能しない





そんな彼らが、それでも不貞腐れずに





プレーでも運営でも不甲斐ない俺をサポートしてくれた。





そしてCチームの渉外をずっとやってくれたえばちゃんと練習をサポートしてくれたスタッフ一同





Aチームの相手で疲弊しているのに最後まで相手をしてくれたBチームのみんな





オフをしょっちゅう変えるのに文句を言いつつもついてきてくれた後輩達





宇都宮から東伏見までほぼ毎週末来てくださった奥さん





前日どんなに忙しくても絶対に毎週末来てくれた大智さん





本当に感謝してもしきれない





彼、彼女等の努力に報いるためにも





絶対に決勝戦で勝ち切って見せる。





最後にもう一回俺に力をかしてほしい





そして俺たちで





勝利の伝統を築きあげよう






DF(#45)宮崎 晋


WRITER:宮崎晋
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