シーズンも佳境を迎える9月、網膜剥離で選手生活が終わりかけた。
何で今なんだ。と思った。
そんな終わり方あるかと。
でも、この時期に怪我をして良かったのかもしれない。
最近そう思えるようになってきた。
入部当初も、それから3年半経った今も、
ラクロスで日本一になる。
その決意は変わらないけれど、
その中身はずっと濃くなっていると気づくことができた。
入院中、そしてグランドに帰ってからも、
しっかり治して帰ってこいよ。
お前のポジションはお前にしか務まらないから。
たくさんの仲間の言葉に何度も救われた。
待ってくれている仲間がいると思うと勇気が湧いた。
全員で絶対に日本一になる。
その覚悟が決まった。
そのおかげで、再び本気でラクロスを楽しめている。
入部当初に抱いた「日本一になる」という決意は、
自分の想いだけではなく、
様々な想いが詰まって当時とは比べ物にならないくらい強くなった。
言葉では伝えきれないチームへの想い。
自分たちを育ててくれた先輩方の想い。
選手としてチームに戻ってくるのを待ってると言ってくれた仲間、
その選択を後押ししてくれた人たちの想い。
そして、俺の体のことを心配しながらも、一番近くで応援してくれている家族の想い。
こんな色々な想いが詰まった決意を胸に、
明日のファイナルを想像すると、楽しみで仕方ない。
その緊張がたまらなくワクワクする。
これこそ勝負の世界の醍醐味だ。
まだまだ続く負けられない戦い。
全ての想いに応えて、目の前の試合にしっかりと勝つ。
そして、12月16日にその全てが「日本一」という形となった景色をこの目にしっかりと焼き付ける。
攻
AT(#24)奥町 遼太郎
WRITER:奥町遼太郎