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2022

~巧より強たれ~『PUMP』阿曽裕也

決して「日本一」に憧れて入部したわけじゃなかった。

 

 

 

高校の同期や友達、先輩がいるから。学生コーチが優しくて良い人だから。体験の時多少上手くいって楽しかったから。

 

 

これくらいの軽い理由で、ラクロス部への入部を決めたと思う。

 

 

 


こんな適当な始まり方にしては、かなり恵まれたラクロス人生を歩んできた。

 

 

 

新人戦優勝、MVP

2年でAチーム、リーグ戦出場

3年でスタメン

 

 

 

怪我も全くといっていいほどせず(?)、できすぎなぐらいだ。

 

 

 

努力が苦じゃない性格だから、壁当てもウエイトもたくさんやった。少なからずその成果は出たんだと思う。

 

 

 

 

 


だけど

 

 

 

 

 


負けた。

 

 

 

 


2021年9月20日

 

 

 

1on1抜かれた光景。残り5秒で武蔵のバウンシューが突き刺さった光景。最後のクロスチェックで無情にも早稲田にフラッグが飛んだ光景。平野組の先輩が泣き崩れている光景。

 

 

 

 

 

信じられなかった。信じたくなかった。

 

 

 


早慶戦に勝ち、Grizzliesに勝ち、Falconsと引き分けるぐらい強かったチームが、こんなところで終わるなんて。

 

 

 

あの日見た景色は一生忘れない。

 

 

 

思えばそれまでも、色んな景色を見てきた。

 

 

 

サマー優勝、ウィンター敗退、2年時の関東Final敗退、3年時の早慶戦勝利、そして武蔵戦。

 

 

こうして振り返ってみると、勝ったり負けたりを繰り返している。

 

 

 

もちろん「勝つこと」は当たり前じゃないし、とても難しいこと。




ただ心のどこかで、「早稲田だから勝つ」という盲目的な甘えがあったんだと思う。



色んな重圧がある中で「勝ち続けてきたのが早稲田」であり、そうして創られた伝統がある。






あるべき早稲田の姿はこうじゃない。

 

 

 

“強い早稲田を取り戻す”ために、全日優勝して”新しい早稲田の伝統を作る”ために、

 

 

 

今思えば遅すぎたが、ある種の「覚悟」をもってラストイヤーに臨んだ。

 

 

 

 

週6練、2部練、豪雨の中の練習、チームウエイト、アップの声出し、壁当てウエイトグルの管理、壁の創設(尽力してくれた方々、ありがとうございます)、ゴミ拾い、倉庫の掃除、カバンのチャックを閉める。

 

 

今思いつくだけでこれだけやった。

 

 

 


どれだけやったって、100%勝てる保証なんてない勝負の世界。

 

 

だけど少しでも勝つ可能性を高めたくて、直接ラクロスには関係ないような部分(コーチの方々のご指摘のおかげです)まで突き詰めた。

 

 

 

 

いざ始まってみると、Aは六大戦こそ優勝したものの、早慶戦敗北、関西遠征敗北、立教戦大敗。

 

BもBリーグ崖っぷち。

 

そしてコロナの集団感染。

 

 

 


全然、思い描いた通りにはならなかった。なんならだいぶ苦しかった。

 


早々に負けて引退するんじゃないかという不安にも幾度となく襲われた。

 


幹部やポジリが決めるチーム運営に不満をもつ部員もいたと思う。

 

 

 

 

だけど現在こうして、ABC全チームプレーオフ進出、1年生サマー優勝と

 

 


積み重ねてきたことが少しずつ、でも確実に形になって表れてきている。

 

 

 

たくさん遠回りした。けどやってきたことは間違ってないし、こんなにやってるチーム他に絶対ない。

 

 

 

齋藤組が日本のてっぺんを獲るその日まで、やり抜こう。

 

 

 

 

 

また、自分だけで戦っていてはここまで来られなかった。

 

 

部員と同等か、それ以上の熱量で親身に向き合ってくださるコーチの方々。

 

様々な経験をさせていただき、今の自分達の礎となっている先輩方。

 

勝つための環境を何とか実現しようと動きまくり、共に戦ってくれるスタッフ陣。

 

確実に上手くなり、齋藤組をここまで押し上げてくれた後輩たち。

 

 

 

いつもありがとうございます。最後まで突っ走りましょう。

 

 

 

 

 

奥さんへ

 

 

丸田組、もっといえば青木組のBチームの時から長い間本当にお世話になりました。僕のロングの成長過程を0から見てくれていると思うと、何か不思議な感じがします。

 

中でも今年は、近年で一番不安なDF陣だったのではと想像してます、、

 

社会人にボコされたり、立教戦ボロボロだったり、投げ出したくなることが何度もありました。

 

その度に奥さんがいたから乗り越えられたと思います。ありがとうございます。

 



もう悔し涙を流す奥さんは見たくないです。丸田組平野組の想いも背負って、今年こそ勝って終わりましょう。

 

 

 

 

 

同期へ

 

 

ありきたりな表現になってしまうけど、この代で入部することができて本当に良かった。運が良い。



恥ずかしいから絶対にやらないと決めてたのに、某ATリーダーから熱烈な要望があったので、早実硬野感謝コーナー継続させていただきます。もういいわ!って思った方は読み飛ばしてもらえると幸いです(笑)

 

 

フラワーパスで1球ごとにガッツポーズしてるヒコ


まあ無理だと思ったけど、学生コーチを見事に(?)務め上げてるけーいち


最近やたらと本命が合う兄貴


小5の時に国分寺駅からのバスで話しかけてきた八重倉君



長い付き合いだけど、変わらぬ関係のまま共に戦うことができて最高に楽しいです。本当にありがとう。




最近の試合中、よくこんなことを思う。

 

 

「やけに同期の声ってよく聞こえんな」と。

 

 

磯部だったりジョーだったり、まーちゃんだったりばやしだったり。

 

たまにいじりもあるけど。

 

 

 

長い月日を共にしてきた同期の応援は、それだけ俺らを奮い立たせる。

 

BやC、1年生を勝たせるべく、試行錯誤しながら後輩を引っ張る同期の姿は、俺らが戦う原動力となる。育成のそうすけとまーちゃんの姿なんて、ほんとに心が震えた。

 

 

引退まで残り少し。"全員で"日本一獲ろう。

 

 

 

 

 

明日はFinal4、明治戦。

 

 

明治は2年連続Final4で涙を呑んでいる。勝ちたいのは相手も同じ。

 

 

互いの想いが真正面からぶつかり合う、激しい試合になる。

 

 

 

 

だけどいくら相手を意識したって、俺らがやるべきこと、できることは変わらない。

 

 

 

DFがやるべきことは、去年までじゃ考えられない”午後1時半”までPUMPさせてきた強靭なフィジカルで相手からボールを奪い、オールコートで攻めまくる。

 

これを60分間やり通すこと。

 

 

失点なんて気にしなくていい。その倍、相手から奪いまくろう。

 

 

 

 

 


去年は辿り着けなかった、2年越しのFinal4。待ちに待ちに待ちに待った舞台だ。

 

 

 

 

 


今年積み重ねてきたことに自信をもって、

 

 

 

 

 


支えてくれる人たち、応援してくれる人たちへの感謝を胸に、

 

 

 

 

 


“有観客でFinal4”という激アツな大舞台で試合ができる喜びを感じ、

 

 

 

 

 


思いっきり楽しみ尽くして、

 

 

 

 

 


絶対勝つぞ。

 

 

 

 

 

PUMP

 

 

DF (#9) 阿曽裕也

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